放課後 | あの時の映画日記~黄昏映画館

あの時の映画日記~黄昏映画館

あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます


『放課後』
1973年(日)森谷司郎監督作品

今はどうしてられるんでしょうね、
この作品の主演、栗田ひろみさん。

意識しないでも男を翻弄する小悪魔的な彼女の魅力が詰まった作品でした。

亜矢子(栗田)の隣には高校の同級生、勉と親戚の会社員夫婦北沢研二(地井武男)、
夏子(宮本信子)夫妻が住んでいた。

亜矢子は研二に遠慮なくくっつき、
父親とも恋人とも違う感覚を覚えていた。

研二と夏子はドライな夫婦で、
外でのお互いの関係には干渉しない。

しかし、
そこは夫婦。
亜矢子が研二に対する複雑な感情から起こしたいたずらで、
研二夫婦は険悪になっていく。

いよいよことが大きくなっていき、
いざ離婚の危機となった北沢夫婦。

亜矢子は自分がやったことに戸惑いつつも、
その感情が恋だと気づき・・・

主題歌が井上陽水の『夢の中へ』。
挿入歌が同じく陽水の『いつの間にか少女は』。
他にも、
ちあきなおみの『喝采』や三善英史の『雨』などが劇中歌として流れる。
時代を感じさせていいんですよ、これが。

研二の浮気相手とされるスナックのママの弟も、
亜矢子が気になっている。
同級生の勉はカメラ小僧で、
夢は亜矢子のヌードを撮ること。

笑ったり。怒ったり、すねてみたり、
つかみどころのないこの年頃の少女の感情を、
自然な演技で栗田ひろみは演じていたなあ。

亜矢子の家庭もごく普通の家庭なんですよ。
母親は、娘が隣に入り浸っていて研二と仲がいいのは知っている。
でも、その関係は大人と子供の関係だと思っている。

突然振り出した夕立の中飛び出していき、
雨にびしょぬれになりながら、
何か吹っ切れたような微笑みを浮かべる栗田ひろみの表情は忘れられない・・・

こんなアイドルソングも歌っていました。

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