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産経ニュース 抜粋

【助けて下さい-子供性被害の現場から(下)】
精神病んでいく児童養護施設出身者に目立つ被害

2013.10.7 16:00 (1/2ページ)性犯罪

 「自殺したい。気が狂いそう。私なんか生きている価値はないんだよ」

 東京都内にある、親から虐待を受けたり、親子関係がこじれたりして居場所を失った子供たちの緊急避難所「カリヨン子どもセンター」。ほぼ満室の居室では、子供たちの自殺願望や自傷行為、職員への試し行動などが日常茶飯事だ。

 悩みを抱えてしまう

 精神的症状が一番重いのが、性虐待や性暴力を受けた子供たち。同センターの入所者の約2割は、実親や継父らからの性虐待、性暴力の被害者。幼児期を含め小中学生のときに被害を受けた子供も目立つ。

 同センター理事長で弁護士の坪井節子さんは「性が成熟する前に大人に攻撃されると、自分という存在の根っこを傷つけられる。自己肯定感が非常に低くなってしまい、自分を傷つけるようになる。他人に相談もできず、一人で悩みを抱えてしまう」と指摘する。そのうえで、「子供を性の対象にすることがこれほど子供の心身を深く傷つけ、孤独に追いやっている実態を多くの人に知ってほしい」と訴える。

 同センターの入所者の中で援助交際や性風俗にかかわっていた子供たちは乳児院や児童養護施設、児童自立支援施設などで育ったケースが6割だ。

 坪井さんは「親の愛情に飢えた子供たちは、性風俗にかかわる中で、自分を必要とする相手を探し求めている。しかし、結局は裏切られ、ますます自虐的になっていく」と実情を明かす。

 自分の存在意義

 東京都小金井市の児童養護施設退所者のアフターケア相談所「ゆずりは」の所長、高橋亜美さんも、幼い頃に家庭で虐待などに遭って児童養護施設などで生活し、18歳で施設を出た後に性風俗業を「就職先」に選ぶ女性たちを数多く見てきた。

 高橋さんは「性風俗は楽にお金が稼げるといった風潮が世間にはある。しかし、私が出会った女性にそういうケースは皆無だった。保証人や初期費用がなくても住居を提供してくれ、すぐにお金が得られる。寂しい心が紛れたり、自分の存在意義を見いだしたりするために風俗で働く。風俗で働かなかったら死んでいたかもしれない女性もいた」と話す。

【助けて下さい-子供性被害の現場から(下)】
精神病んでいく児童養護施設出身者に目立つ被害

2013.10.7 16:00 (2/2ページ)性犯罪

 ただでさえ施設出身者はトラウマを抱え、親や家族を一切頼れない。低学歴というハンディを背負い、社会に出る。施設出身者が安定した職に就ける率は極めて低いのが実情だ。

 高橋さんは、施設で育った女性たちが施設退所後、安定した職に就ける仕組みの創設を訴える。(清水麻子が担当しました)

                  

 ■生活保護に陥るケースも

 「夜の世界」をやめたい女性たちへの支援を行う一般社団法人「GrowAsPeople」(埼玉県越谷市)代表、角間惇一郎さん(30)は「性風俗では40歳の壁にぶつかると給与は激減。キャリアも社会保障もなく、失業もある」と業界の実情を話す。

 角間さんは、女性たちに事務所などでインターンとして働いてもらいながら、さまざまな仕事へのやりがいを感じてもらっている。しかし、夜の仕事以外の職業に就ける人は限られ、精神を病んだり、生活保護を受給しながら生きざるをえなかったりする悲しいケースも起きている。

 大人たちの誘惑にひきずられ、暗闇をさまよう子供たちの姿はさまざまな課題を突き付けている。

最後まで、読んで頂きありがとうございました。

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