週末に迫った日本GP。その直前に大きな波紋を呼んだのが、チャンピオンチーム:レッドブルが、食材持参で来日、チーム代表のクリスチャン・ホーナーはチームスタッフに対し、レース週末中の外食を控えるようにも伝えた・・・という海外メディアの記事が、モータースポーツのサイトのみならず、一般のメディアにも報じられたことだ。
記事には、レットブルのみならず、他にも数チームが食材を持ち込んでいる、と続き、何とも複雑な気持ちになったもの。
その時思ったのは、狭い日本の国土の中で福島原発と鈴鹿を“同じ汚染地域”と海外で思われるのは仕方ないか、っていういささか諦めに近い感情だったのだが、レットブルは、5日付で日本語緊急メッセージを発表。
日本の皆様へ
平素はRed Bull Racingへの熱い応援ありがとうございます。
(中略)
Red Bull Racingはこの日本グランプリにおいて、グランプリ期間中に提供する食材について、新鮮な国産食材を大規模小売店、スーパーマーケット、ベーカリーなど、日本のフード・サプライヤーから仕入れております。
グランプリ期間中、「日本の食材を一切使わない」、「日本の食材を食べないようスタッフに指示した」というような事実はございません。
セバスチャン・ベッテルは火曜日から来日しておりますし、多くのチーム・スタッフもグランプリ後、日本に残り、短いながらも休暇を過ごす予定です。
日本のファンはとても熱心に応援していただけることもあり、日本グランプリはシーズンの中でも重要なグランプリであります。
我々チーム一同、週末の日本グランプリを楽しみにしております。
<以上>
メディアの報道に関して、迅速に対応したレッドブルの姿勢には、正直好感を持ったんだけれども(異論もあると思う)、こういう情報がどこから出てきたのか。報道した『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンタック)』が、どのくらい信用の出来る媒体なのか?
レッドブル以外のチームはどうなのか。真相は藪の中だ。
僕が思っているのは、来て貰えるだけでも有難い。率直に言えば、それに尽きる。国内ですら、東日本はもとより、首都圏近郊に住んでいても、沖縄まで逃げた人がいるのだ。短期滞在とは言っても、遠いヨーロッパを拠点とするF1チームが、“過剰反応”することを責められない。
増して、チェルノブイリの経験と、最近ではフランスでの原子力施設の事故が起きている。神経質になるのは当然だと思う。
僕が望むのは、日本に来るドライバー、チーム関係者、あるいは海外のファンに日本を楽しんでいって貰いたい。本当にね。