あのギラつく陽射しは無くなりましたし、日が暮れるのも益々早くなった実感があります。
そうして・・・夕方を過ぎる頃の帰り道では、ほら、もう聞こえるでしょ? 草むらから・・・。
こんにちは、本日の季語は「虫しぐれ」・・・秋の季語で「虫時雨」と表記します。 「虫」の
サブ的な季語になりますが、この場合の「虫」は秋鳴く虫の総称ですね。「虫時雨」は虫の鳴き
競う声・音色を時雨に例えたものです。夏の「蝉時雨」と同じような意味合いの季語ですね。
また、「虫」といってもコオロギや鈴虫などの特定の虫を指しているわけでもありません。
他には「虫の声」「虫の音」(むしのね)、「虫すだく」「昼の虫」「虫の秋」なども。
虫を売る人は「虫売」、捕まえた虫を入れておくのは「虫籠」(むしかご)・・・あっ、逃げちゃったw
そうした虫の声が幾重にも重なり合い賑やかに聞こえる様子で、「虫すだく」も同じ意味合いに
なります。今年は秋が早かったせいか、8月頃からもう鳴き始めていたみたい。
あなたは秋の訪れを何から感じるでしょう?
気温が下がるから涼しくなったなあと思い、周囲の樹木の様子や秋の花が咲き始める様子かな?
そうした目で見て感じるだけではなく、耳で感じる秋といえば・・・虫の音でしょうね♪
日暮の帰り道、家路を急ぐ私たちの耳に聞こえて来る虫の音・・・。
以下、去年の9月の記事を少し再掲してみますね ↓
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こうした虫たちの鳴き声や小川のせせらぎ・波の音などの自然音を美しく、心地よいと感じる
のは日本人特有の感性であり、脳の働きであるようですね。(ポリネシア人も同じだそうです)
虫の音を、機械音や雑音と同じく音楽脳で処理する民族が殆どなのですが、日本人はそれを
言語脳で処理するからだそうですが・・・虫の鳴き声を「音」ではなく「声」として聞いている
のですって。だから言語と同様に左脳で聞き受け止めているみたい・・・
これは日本語を母国語として聞いていると自然とそうなるそうです。自然に寄り添い恩恵を受け
ともに暮らして来た民族だからこそ、存在する全ての自然音を何らかの言葉・メッセージとして
捉えて聞いて来たのではないかしら? これってとても大切な事だと思うけれど・・・
そう、自然の声に耳をすますという事は・・・
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↑この日の季語は「虫の闇」・・・
※2014.09.19 虫の闇 ( ^ー゜)σ 迷ふても歩き続けよ虫の闇
周囲は静かで、暗闇に聞こえるのは虫の声ばかり・・・そうして闇がいっそう強調される状態が
「虫の闇」・・・なかなか趣のある季語ですね。完全な沈黙以上に暗さが強調されるのですもの。
本日の句は、そんな虫の声が周囲から絶え間なく聞こえてくるとき、目を閉じるとふっと不思議
な浮遊感を感じました。確かに、地に足を着けているはずなのに、左右からも前後からも聞こえて
来る虫の鳴き声のただなかに居ると、まるで自分が浮いているような気持ちになったのです。
ひょっとしたら、天からも地の奥からも聞こえてくるのではないかと思う程に・・・
そんな気持ちで詠んでみました。 素人臭い出来栄えではありますけれど・・・。
また推敲するかもしれませんが、このところ多忙につき、今日はこれでね。
(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪