食べちゃダメっ!( ̄□ ̄;)!! | 羽黒神社宮司のブログ

食べちゃダメっ!( ̄□ ̄;)!!

明日は土用の丑の日だそうですが、あいかわらずウナギの高騰が続いているらしく、この分ですと、夏枯れの我が家では今年もウナギなんぞ購入することは夢のまた夢でしょうな~・・・


と、思っていたら、


ナントっ!
ウナギの産地として有名な某県に住む従姉から、お中元にパックのウナギが送られてきましたヽ(゚◇゚ )ノ


お高いものを・・・Cちゃんアリガトー(゚ーÅ)

しかし、私は明日は神社庁珠洲支部の行事で家におりませんので、後日家族がそろいましてから、だ~いじにイタダキマス(。-人-。)


で、
今朝テレビを見ていたら、ウナギを食べることを禁止されている地域が全国にはいくつか存在する、という話題が放映されていましたが、

もう20年以上前に(たぶん岐阜の地区だと思いましたが)、同じような番組をテレビで拝見していて、非常に興味深く見ていたのを思い出しました。

たしか、普通の(ウナギを食べていい地区)から、ウナギご法度の地区へ嫁がれるお宅の様子が放映されていて、婚儀の前の晩は「食べおさめ」で、今後二度と食べることができなくなるウナギをテーブルいっぱいに並べて嫁ぐ花嫁を送り出していたのが印象的でした。


だいたい「○○は食べちゃダメ」っていう理由は、昔、なにがしかの理由で、集落の神社の神様か、お寺の仏様がその「○○」に助けられたので、以降神仏のお使いと認識されるようになり、食することが禁止となる、という事が多いようですが、


当珠洲市にもそういう事例がいくつかありまして、

ひとつは、旧珠洲郡内に三社ある「高倉(高座)」と名がつく神社のお使いがイルカ(クジラ)で、しかしなぜか、そのうちの一社は「イルカ(クジラ)食べちゃダメ」なのですが、後の二社は「イルカ(クジラ)は神様のお供え物なので、獲れたら一番先に神様にお供えすべし」というものでございます。

↑コチラが、食べてもOKの方の高倉彦神社さん。


あと、市内の二ヵ寺で、モズクを食べてはいけないお寺さんと、カニを食べてはいけないお寺さんがございます。

知り合いのお坊さんの情報によりますと、「モズク食べちゃダメ」なお寺さんは、昔ご住職がモズクに足を取られて溺死してしまい、以降悲しみのあまりモズクを食べなくなったというのですが、
しかし、先々代住職の代に、「そんな憎たらしいモズクなんか、採ってきて食っちゃえ!」と、解釈を変えられて、以降解禁されたそうです(^▽^;)

しかし、「カニ食べちゃダメ」のお寺はいまだにご法度だそうで、
教えてくださったお坊さんに、「能登に住んでるのにカニが食べられないなんてつらいでしょうね」と申しますと、

「いやいや、産まれてこの方食べたことは一度もないので、うまいのかどうかも分からないし、別に食べたくないそうです」だそうで、

ナルホド、たしかにその通りですが、

「ただ、そのお寺に生れたものはそうなんですが、問題は嫁に来た奥さんで・・・もうその季節には『カニ解禁』とかのニュースを見るのも辛いので、テレビも新聞も見ないそうです」

・・・つらいですね、それは・・・(T▽T;)


大体どこの神社でも、「眷属(けんぞく)」という、いわゆる神様のお使いがおられるのですが、


例えば、稲荷神のキツネ、八幡神の鳩、春日神の鹿、珍しいところでは、三峰神社の狼、護王神社の猪、三輪明神の白蛇等々ですが、
 

まあしかし、どの眷属も、別に禁止されなくったってもともと食べない動物ばかりですけどね(;^_^A


問題は天神さんのお使いの牛なのですが・・・
 
今のところ、天神さんの神職や氏子で、牛を食べることを控えていらっしゃる方は、私はお会いしたことがございません(^▽^;)

まあ今日日、学校の給食やなんかもございますし、ムリなハナシかもしれないですね・・・


ちなみに↑の牛は天神さんは天神さんでも、道真公ではなく、中世に北野天満宮の神領になっていた、石川県加賀市鎮座の菅生石部神社(敷地天神)の境内の牛でございます。

この神社はご祭神、菅生石部神(すごういそべのかみ)は、山幸彦として知られる彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)であるという伝承があり、兄の海幸彦から借りて失くした釣針は鯛の喉から見つかったことから、鯛に恩義を感じてか、お祭りには鯛をお供えすることはご法度で、以前助勤に行ったときはウナギがお供えしてありました。
 
生きたままでしたので袋に入れたままでしたが、一匹逃げちゃってね・・・大変やったな~・・・

しかし、ここ数年のウナギの高騰で、今は別の魚になってるみたいです(;^_^A



ハナシがそれましたが、

当羽黒神社のお使いと言えば、
 
↑コレは境内で悪さバッカリする普通の二本足のカラスですが、

↓コチラです。
 
三本足の霊烏でございます。

出羽三山開祖、崇峻天皇の皇子、蜂子皇子(はちこのおうじ)を羽黒山へ導かれたという伝承から、羽根が黒い烏に導かれた山「羽黒山」となるわけでございます。


まあ、コレも食べませんけどね・・・


てか、三本足のヤツは見かけませんしね・・・(;^_^A