オプトの歴史と逸話29~「アドプラン」(2000年10月) | オプトHLD CEO 鉢嶺登 オフィシャルブログ

オプトの歴史と逸話29~「アドプラン」(2000年10月)

2000年10月に日本初ネット広告効果測定システム「アドプラン」が完成した。
元々ダイレクトマーケティング会社として設立された経緯から、ROI(費用対効果)最大化は我々の使命であり、効果測定は当たり前の発想であった。

マス広告ではどれだけの人にリーチできるかが大事である一方、ダイレクトマーケティングは効果測定によりCPO(コストパーオーダー)をスペース毎、クリエイティブ毎に測定、検証することができる。従来メディアと違いインターネットはどのバナーが何件クリックされ、その内何人が資料請求までたどり着いたか、明確に測定できる事が最大の特徴でもある。

その内誰かがやるのであれば、真っ先にやろう!とオプト創業期からの社員であったきしの氏が発案。そして今や有名になった創業期のカヤックさんに開発を委託。

アドプランをリリースして最初に起こったことは、多方面からの圧力である。「広告効果を明らかにするとは何事か!」と、販売停止を迫ってくる。挙句の果てにはメディアに圧力をかけて、オプトには広告を卸させない、売らせないようにするなど、はじめて業界の恐ろしさを知った機会であった。

しかし、広告主からの評判は上々で次々に導入が決まって行った。その後ネット代理店各社が同様のシステムを開発し、グーグルなどメディア側も開発。今では効果測定システムを使っていない企業はないだろう。

そんな中、当社が「アドプラン」によって大きな差別化を作れたのは、一言で言えば「信念」。通常代理店は顧客に広告を売るのが主、効果測定システムは従であった。結果導入社数が伸びないばかりか、システムは無料で付けるおまけのような存在。

一方、オプトはアドプランが主、広告が従であった。「広告効果を分からずに広告を打つのは、手当たり次第打っているに等しいですよ。なので、まず効果測定ツールを入れましょう。仮説、実践、効果検証、つまりプラン、ドゥ、シーのサイクルを回せば、マーケティングはより効果的、戦略的に実施できます!」がうたい文句であり、心底お客様にお薦めしたい考え方であった。

当時は家の図のセールスシート1枚で営業していた。土台にアドプランがあり、その上の母屋にアフィ、メール広告、バナー広告などが乗っていた。こうしてアドプランを導入したお客様は広告効果が分かるため、採算ラインに乗る広告枠には際限なく広告を投下し始め、オプトの売上も自然と増大していくことになった。導入社数はあっという間に200社を超え、オプト成長の原動力になっていった。その後、アドプランはヤフー販売強化という別の大きなメリットも生み出してくれることになる。