厚生労働省は11月16日、平成24年度 厚生労働科学研究費補助金の概要を公表した。
厚生労働科学研究費補助金とは、厚生労働科学研究費補助金は、厚生労働科学研究を行う大学や国立・民間の試験研究機関に所属する研究者を交付対象とする補助金。

研究内容は、1)行政政策研究分野、2)厚生科学基盤研究分野、3)疾病・障害対策研究分野、4)健康安全確保総合研究分野の4分野に分類されるとともに、採択された研究課題を支援するため、外国人研究者の招へいや外国への日本人研究者の派遣などを関係公益法人において実施することにより、総合的な研究の推進に努力するものとしている。

今回の研究分野のうち、介護や介護保険分野と連動するものとして、疾病・障害対策研究分野で「認知症対策総合研究経費」が計上されている。

この研究費は、認知症患者に対する医療分野と福祉分野の連携による総合的な対策を一層推進するための実態把握及び予防、診断、治療、ケア技術等の確立に向けた研究にむけて支給されるもので、15事業+復興1事業が採択された。補助金額は16事業合計で約3億円。(ケアマネジメントオンライン)

主なものを以下に紹介する。

・「認知症のための縦断型連携パスを用いた医療と介護の連携に関する研究」池田学氏(熊本大学教授)交付決定額:2,101.8万円
・「認知機能低下高齢者への自立支援機器を用いた地域包括的システムの開発と評価」藤原佳典氏(地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究部長)1,562.9万円
・「認知症早期発見のためのツール開発と認知機能低下抑制介入に関する研究」高橋龍太郎氏(地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター副所長)1,339.3円
・「認知症の包括的ケア提供体制の確立に関する研究」鳥羽 研二氏(独立行政法人国立長寿医療研究センター病院長)1,576.9円
・「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」朝田隆氏(筑波大学教授)交付決定額:3,290万円
・「アルツハイマー病の根本的治療薬開発に関する研究」道川誠氏(名古屋市立大学教授)2,632万円

◎認知症対策総合研究経費