厚生労働省は25日、2012年度の介護報酬改定案をまとめ、社会保障審議会介護給付費分科会に示し、了承された。

 24時間対応の訪問サービスを月額定額の利用料金で導入するなど、在宅サービスを手厚くしたほか、医療との連携を強化する。一人暮らしや要介護度が重い高齢者が、住み慣れた地域で自宅で暮らし続けられるように支えるのが狙いだ。

 介護サービスの公定価格である介護報酬は、原則3年に1度改定される。今回は全体で1・2%引き上げ、このうち1・0%分を在宅サービスに配分した。

 24時間対応の訪問サービスは、日中や夜間に、ヘルパーや看護師が高齢者宅を定期的に複数回訪問するほか、利用者の呼び出しに応じて駆けつけるサービス。現在の訪問介護は、利用回数が増えれば負担も増えるが、新サービスは、料金を心配せずに必要な訪問を受けられるように、月額の定額制を採用。例えば最も重い要介護5の場合、月約3万円で利用できる。(読売新聞)