おそばとおやき | 辻明佳のナイフとフォーク

辻明佳のナイフとフォーク

旅、お料理、ときどき女優。

挽きたて打ち立て茹でたての十割そばが330円!

という看板に惹かれて、
そんなことがあってたまるかよ!
野菜天の盛り合わせをつけても580円!
うひょー!
とテンション上がってたべた。

あんまし、よくなかった。

しめ方かな。香りもしないしな。
旬じゃないからかな。
天ぷらの油のキレもよくないしな。
何より、命がけでゆでてる感じが伝わってこないんだよな。
外国の人のバイトだしな。

330円でたべるならまったく文句ないレベルのはずなんだ。
だけどなんだかさみしくなっちゃった。

田舎が長野なので、
おそばに厳しすぎるてのはある。


麺類を命がけでゆでる人生の時期が、私にはあった。
そもそもめんかたが好きすぎて、
よいアルデンテを逃すのが耐えられなさすぎて、
鍋と相対する時はつねにギラギラしていた。
「今!!」
と叫んでお湯を切り、
食べ手には、出して30秒以内に最初の一口を食べることを要求。

最近は極太麺をもちもちめにゆでる楽しさも覚えたりして、
ゆで加減にも、食べ手の食べはじめるタイミングにも
ほんの少しだけ寛容になった。


おとといは、おやきを食べた。
長野名物のおそうざいまんじゅう。
おやきの皮部分の食感は、ふかふか派ともちもち派に二分され、私は圧倒的にもちもち派なんだけど、
こちらの市場にはまーふかふか派しか出てこない。
それでもいいかと買ってみたけど、
具も存在感がなくて、ジャムみたいな状態のナスがさみしく入っているだけ。
ゴロゴロのナス味噌が!
もちっとめちょっとしたへんてこな皮からこぼれそうに入ってる
あの思い出のなかのおやきはどこで食べられるの!!!!


さみしくなっちゃった。
おそばとおやき食べるためだけに、長野行きたい。


舞台の宣伝もしとくね
とうとう今月です
早いもんだねえ

ひとり芝居企画はるさき『人類最後の一人』
6/22~25
こちらも命がけ。

稽古つけるのは楽しくてしょうがないのですが
自分の芝居を見られるのってこんなに恥ずかしかったですかね
もうちょい気持ちよかった気がするんですけどね。

今日の通しで何か変わるのかな
舞台の上でこんなに無防備だったことないよ。
ひとりってすごい。

あなたに見に来てもらえると、とってもしあわせです。

ではでは