映画『告白』公式サイト


生徒2人に愛娘を殺された女性教師の恐るべき復讐


【解説&ストーリー】
「パコと魔法の絵本」の中島哲也監督が、同名ベストセラー小説を映画化したサスペンス。中学校で起きた少女殺害事件の真相と、関係者たちの壮絶な末路が、彼らのそれぞれの視点で明かされていく。監督の特徴である鮮烈な色彩を抑え寒色を基調とした映像と、無音と重低音を使い分けたBGMが、全編に不穏な空気を漂わせる。

終業式を迎えたある中学校の1年B組の教室。担任の森口は生徒に退職の旨を伝えたあと、「警察に事故死と判断された私の娘は、このクラスの生徒2人に殺された」と告白。彼女は警察には話さず、犯人たちをみずからの手で裁こうとしていた。

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【感想】
原作を読んでから、これをどう映像化するのか、それが第一の興味でした。話の筋は一切変えず、余計なものも一切いれず、それでいて心理描写を巧みに織り交ぜるその手法。監督自身が極めて初歩的な演出といっていますが、それこそが妙にこらずストレートな表現こそがこのテーマを明快に照らし出す最良の方法であったと思います。

ストーリーは救いようのない話・・・。決して観終わって後味の良い話ではありません・・・ヤバイ結構観るためには覚悟が必要かもしれません。ただ、だからこそ観終わった後いろんな想像をすることができるでしょう。アクションやコメディとか観終わった後に爽快感や解放感を味わうのも映画ですが、観終わった後一人でじっと物思いにふける・・・そんな映画です。

原作を読まないほうがよかったという人もいますが、この映画はミステリーではありません。犯人探しの映画ではありません。人の内に棲む善と悪。社会の不条理。それは自分自身の周りにあるものです。それを一度立ち止まって考えを思いめぐらす。そんな思いにさせてくれる映画でした。

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