昨日に引き続いて、読書感想文でございます。
今回は、詩集。
ただ、普通の詩人が書いた詩を集めた詩集ではございません。
奈良少年刑務所に服役中の受刑者が書いた詩を集めた詩集でございます。
この本を読むきっかけになりましたのは、半年ほど前。
たまたま新聞の折り込みチラシで、奈良少年刑務所で行われる矯正展のチラシが入っており。
ちょっと行ってみようか、ということで。
お嫁ちゃんとふたりで行ってきたんです。
んで、その矯正展の一角に。
受刑者の詩が展示されており、拝見したのですが。
どの詩もなんだか切なくて、私もお嫁ちゃんも、泣けてしまい。
後日、お嫁ちゃんが思わずこの本を購入してきた、ということなんです。
なんでしょう、犯罪って、やろうと思って生まれてくる人はいないわけで。
もちろん犯罪者たちを正当化するつもりは毛頭ないんだけれども。
もっと早く、誰かが手を差し伸べていれば、犯罪者になんかなることなく。
普通に生きられかもしれないわけでして。
そういった受刑者の、ようやく開くことができた心のつぶやきを読んでおりますと、本当に切なくなりました。
また、読み手側の私たちだって、本当に一歩間違えば。
書き手側に立っていたかもしれないと、ふと思ったり。
でも、この人たちが犯した犯罪で、とんでもなく傷ついた方もいらっしゃる現実……
かなりいろんなことを考えさせられて。
そして、たくさんたくさん涙があふれた、詩集でございました。
ちなみに。
矯正展では、受刑者たちが作った物品が多数あったのですが。
どれもこれも、作りがしっかりしていて(しかも安い)。
「この技を活かして、出所後は真っ当な道を歩いてほしいなぁ」と。
強く思いました。
どういったものを作っているかなどは、こちらをご参照ください→http://www.e-capic.com/