into the wild | 地球一蹴、ちゃりんこ世界一周の旅 ー Rio Cycling Around The Earth

地球一蹴、ちゃりんこ世界一周の旅 ー Rio Cycling Around The Earth

2007年3月9日より 約9年をかけて157ヶ国155,502kmを走る。
I am traveling around the world, over 157 countries on a bicycle from 2007 to 2016.

★☆★Around The World・・・2,255days                ★☆★
★☆★123countries   ・・・in Jasper,Canadhian Rokky,Canada         ★☆★
★☆★Distance      ・・・ 2,519km(Total Distance121,719km) ★☆★




I am in nature world,Rocky Mountains.
I live into the wild.
I cannot help falling in love...
Oh...




「短い夏が終わった・・・」


 「終わる」という言葉を修飾する言葉で、これほどまでに切なく哀愁漂う表現になる言葉はそうそうないんじゃないだろうか。

普通より短い夏が去っていくのを、僕は出来るだけ知らないふりをした。

北極圏より1日150kmのペースで南下していけば、夜が10分以上の刻みで威張りだすのは当然だ。

相変わらず太陽に体を合わせ、日の出前に起き、日の入りになって天場を探す毎日。

1日の時の中で、早朝遅晩がもっとも美しいことを僕は知っている。



この時間帯が森の住民たちの一番の活動時間となる。



面白い程にわんさかと踊り出てくる。

ナキウサギが戯れ、歩道にはバイソンが練り歩く。


夕闇に溶けるムースやカリブー、エルクやレインディアの四肢は、淫靡とは違うエロティックさすら感じる。


月の帳が上がれば、ウルフやクーガー、コヨーテの淋しくも美しい遠吠えにしっとり体を濡らす。

ユーコン川から帰ってきた僕は、不思議な空気に包まれて還ってきたと思う。

なんとなくだが、動物や花や木々、空や大地と会話が出来るようになってきた気がする。

西アフリカを旅したときと同じで、警戒心を張っていたのはこちらだけであって、それをとっぱらってしまえば、それらは畏怖することはあっても恐れるものではない。

日に2~3回出会う熊にも笑顔さえ見せてしまう。

文字通り、贅沢な時間を味わっている。

BC州とAB州の時差1時間があるのを知ったのは10日後だったろうか。

自然の中で必要なのは己のみの体内時間ではないだろうか。

懐かしい硫黄臭を感じて立ち寄った天然温泉を前に、ふと湧き上がった素朴な自問。


ユーコン川で水浴びをして以来、シャワーを浴びることを1ヶ月以上しなかった。

その環境がなかったのでもなく、めんどくさいからでもなく、その必要性を感じなかったからだ。

森から頂いたラズベリーやキノコやクレソン、彼らと同じものを食す。

本来の自然臭を放つ僕の身体は彼らと同じ世界にある。

久々に鏡で見る自分の顔は思ったよりも悪くない。

憑き物が落ちたようなすっきりとした精悍さがあった。

頬は体よく削げ落ちているが、目は肉食動物のようなギラついたソレとは違い、かといって小動物がする怯えるようなソレでもない。

良く言い過ぎれば、野生の馬が持つ穏やかに澄んだ達観したソレではないか。

遠くを見つめるその目は、一体どこまで遠くを見つめていたのだろう。

いつから世間の狭さを知って、世界の広さを知ったのだろう。

何をしてよくて、何をしちゃダメなのか。

何が出来て、何をしなくちゃならないのか。

目の前のサーモンは、見てるの方が辛くなるほど大きな存在に立ち向かっている。

辺りには多くの同胞の死臭が漂う。

ほんのひと握りのものだけが、その屍を越えてそこに辿りつくのだろう。

大海をの広さを知り、小川の流れを知る。

僕たち人間にもあるだろう帰巣本能も、そういうことなんだろう・・・。





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