羽根付きなら顔に墨を塗るところだが、今はそういうペナルティは流行らないだろうから、冷笑を浴びせるくらいだろうか。
国会の権威も国会議員の権威も、どんどん低下しているようである。
少しは国会の権威を高めるようなことをすればいいのにと思うが、現実は興醒めするようなことが相次いでいる。
明日の本会議で茂木大臣の不信任決議案が否決されるのだろうが、不信任決議案が否決された後の自民党や野党の動きが気になる。
維新や無所属の会を除いた野党は、およそ通るはずもない茂木大臣の不信任案を提出して国民の失笑を招いてしまったが、自民党が数を恃んで強行採決に走ったら、今度は国民の批判は自民党や安倍内閣に向かうはずである。
野党の皆さんが自民党の強行採決に抗議して再び審議拒否戦術を使うようになったら、またまた国民の批判は野党に向かう。
全会一致で候補者男女均等法を可決成立させたのは今国会の快挙だと思うが、通常国会が終わって残ったのは国会や国会議員に対する不信だけということになったのでは、如何にも残念である。
このままでは、国会の権威が徐々に失墜していくような予感がしている。
結局、この通常国会では国民投票法の改正も憲法改正の発議もなされないままに終わりそうである。
決済済み文書の大改竄行為を組織的に行った財務省の幹部等についての刑事責任が不問にされ、財務省の最高責任者として政治的責任を問われるはずの麻生大臣も財務大臣のポストに居座ったままで、かつ、モリカケ問題についての最終決着も付けられないままに通常国会が幕を閉じることになったら、国会は何をやっていたのか、ということになるのではなかろうか。
そろそろ、衆参両院議長に本領を発揮していただきたいところである。
少なくとも、決裁済み文書の改竄や自衛隊の日報隠し等について、国会として内閣に対して正式に抗議するなり、法的に可能であれば告発等の措置も検討していただきたいものだ。