小保方さんの秘密保持契約に基づく保秘義務をどうやって解除するか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

ここは小保方さんにすべてを語ってもらうのがいい。

しかし、何の手当てもしないで小保方さんにすべてを開示せよ、というのはいささか無理難題なのかも知れない。

小保方さんが口をもごもごさせざるを得ないのはどうやら小保方さんが雇用主と取り交わした秘密保持契約に原因がありそうである。
知的財産権が絡んでいる研究開発の世界では保秘義務の考え方は特に厳格で、あらゆる研究成果が雇用主に帰属し、自分の携わっている研究テーマについて資料の持ち出しが禁じられているのはもとより、自分の研究テーマについての言及さえ差し控えざるを得ないことがあるらしい。

アメリカで長らく研究生活を送ってきた日本人研究者が日本に戻って引き続いて同じ研究テーマで研究を続けていたら、研究データを盗んだと訴えられる世界である。
小保方さんがハーバード大学と理研の双方に帰属している特殊な研究者だということがどうも禍いしているようだ。
特許申請の手続きがいち早くハーバード大学でなされているのだとしたら、小保方さんはハーバード大学の了解を得ないで外部に研究資料を提供することは出来ないだろうし、詳細の説明についても躊躇せざるを得ないだろう。

特定秘密保護法が厳格に適用されたらどうなるか、ということを想起させるような事態に小保方さんは陥っているのではないかしら。

小保方さんが未熟な研究者だということは分かったが、私は、小保方さんがことさらに不正研究に手を染めた悪辣な研究者、あるいは、およそ研究者としての資質を有していない偽研究者だなどとは思っていない。
小保方さんに存分に語らせたい。

しかし、そのためには、小保方さんを縛っている保秘義務から小保方さんを解放してあげることが必要だ。
小保方さんの弁護団が今やるべきことは、小保方さんの体調の回復を待つというより、保秘義務の解除ではなかろうか。

万一保秘義務の解除に成功しないときは、小保方さんは理研を辞めてハーバードに移籍する外ないだろう。
それでいいのか。

なんとかしたいものだ。

弁護士早川忠孝の雑来帳「ザッツライッ」

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