あれ、ま。借用書の原本を公開しちゃったよ | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

どういう応対をしたらどうなるか、という目で一連の猪瀬氏の言動を観察している。

今日の記者会見で借用書の原本を示して、ほれ、このとおりです、とガッツポーズを決めたようだが、この借用書がなんで猪瀬氏の手元に残っていたのか、どこに保管してあったのか、なんであるのかないのか分からないような答えをしたのか、等を問い質す必要が出てきた。

自分が書いた借用書なら戻ってきた段階で破り捨てるのが普通なのに、わざわざそれを保管していたというのだから不思議な感性の持ち主である。

郵送で送られてきたと述べているから、多分その封筒も残してあるのだろう。
闇から闇に葬り去るような表にはできない金のデリバリーをこんな形で書類に残しているのは、何のためだろうか。

まずは、徳田毅氏がなんと言うか。
自分が個人として猪瀬氏に貸したとでも言うのだろうか。
猪瀬氏の言い分を後付するような言い方を徳田毅氏がしたら、徳洲会は猪瀬氏を擁護する側に回ったということになる。

徳田氏が用意した借用書に猪瀬氏がサインしただけだ、ということになると、如何にも徳田猛氏が個人的に5000万円を猪瀬氏に用立てたかのような外観が残るが、5000万円の提供に至る経緯が証拠で明らかになると、徳田毅氏が自分の金を猪瀬氏に個人的に用立てたという説明は通らない。
徳田毅氏個人にはそれほどの蓄えはないし、まして自分の衆議院選挙を目前にして5000万円の現金を猪瀬氏に個人的に融通するだけの理由がない。

それでも猪瀬氏は、この借用書を盾にして徳田毅氏から借りたものである、と主張することに決めているのだろう。
はじめは、誰から借りたのか一切言わないで曖昧な答弁に終始していたのに、段々強気になって、やがて徳田毅氏から借りたのだと言い募るようになる。

一連の記者会見の模様を見ていると実に面白い。

しかし、いくら猪瀬氏が徳田毅氏個人から5000万円を借りたのだと強弁してもそれを鵜呑みにするほど他人はお人好しではない。
まして地検特捜部という捜査のプロが、その程度の弁明で矛を収めるはずがない。

徳田毅氏は、この5000万円が徳洲会の金だと認めざるを得なくなるはずだ。
自分の金だと言い張ることもできず、結局は猪瀬氏側からの要請を受けて提供した事実を認めざるを得なくなる。

徳州会グループが火達磨になっているのに、金を受け取った猪瀬氏が涼しい顔をして都知事の座に座って知らぬ存ぜぬでいるのを、黙って見ていられるはずがない。
徳田毅氏の肉声が聞こえてこないが、いずれは何か言うはずだ。

もう一人、物を言いそうな人がいる。

徳田虎雄氏と猪瀬氏の面会を仲介し、面会に立ち会ったという一水会の代表である。
5000万円の授受にまで立ち会ったのかは定かではないが、この人が何を言うかで一気に事態は変わってくる。

何か皆さん、ドラマの登場人物みたいな動きをしている。

次に何が飛び出すのだろうか。