橋下氏が去った後の府政は、住民監査請求、住民訴訟との戦いの連続になる | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

宮武氏の指摘が正しいとすると、橋下知事時代の大阪府政は、恣意的行政と府費濫費のオンパレードということになる。

具体的なことは一切私には分からないが、大阪府政を正す会などという名称の団体があるとすれば何らかのきな臭いものが大阪府にはある、ということを十分覚悟しておく必要がある。
橋下氏の後継として維新の会の幹事長である府会議員が出馬するそうだから、今回の大阪府知事選挙は橋下氏との戦いだということになる。
マスコミ受けがいい橋下氏は徹底的にマスコミを利用するだろう。
既成政党から推薦された既成政党の操り人形になるしかない運命の候補者と維新の会の争い、などという構図での戦いを強いられたら、選挙戦は結構厳しい。

辛うじて激戦を制して府知事に就任したら、今度は維新の会が多数を制している府議会との対決が待っている。
共産党は自前の候補者を用意するはずだから、突っ込みどころ満載の現在の大阪府政の問題点をどのようにでも持ち出すことが出来る。
得意の住民監査請求を起こすことが一番の武器になる。
住民監査請求の次は、住民訴訟である。

来年には衆議院の解散・総選挙になる可能性が高いから、政党間の対立・対決ムードがどんどん盛り上がっていくと考えておいた方がいい。
話し合いで適当にお茶を濁す、とか、裏で手を結ぶ、などということが一番しづらい時期を迎える。
ガチンコの勝負をした後は、いずれにしても選挙違反等の捜査で大阪はテンワヤンワとなっている可能性が高い。

どうしても火中の栗を拾いたい、拾わなければならない義理がある、というのならそれはそれで結構だが、大阪府政に殆ど関心のなかった人がいきなり府知事選挙に名乗りを上げてもいいことは何もない。
しかし、一回選挙に出てしまうと、好むと好まざるとに関わらず色が付いてしまう。
それまでは正義の味方、弱い者の味方で通用したものが、必ず何らかの批判の対象になる。

身体検査が済んでいる人はいいが、思いもかけないところで触られたくない傷が表に出てくるものだ。
検察官は調べるだけの人だからまあ誰でも務まるが、政治家は警察や税務署、マスコミ、一般の有権者に徹底的に弱くなる。
大阪府知事も政治家の一種である。
知事になって最後まで全うできるのは、大体は役所出身者であちこちに人脈を築いている人か、押しも押されぬ大スターである。
中途半端ではとても務まらない。

大阪に骨を埋めたいというのであれば、それもいいが、これまで大阪府政について特段の勉強をしてこなかったのだったら、そんな無謀なことは止めた方がいい。
昨日は、多少毒を交えて本当のことをお伝えしたが、今日書いているのは、何の毒もない本当のことだ。

週明けに結論を出されるとの報道に接したので、急遽この一文を書いておく。
ご本人に上手に伝わりますように。