内閣不信任案の可決の可能性 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

6月早々に党首討論を行うことになったそうだから、それまでは内閣不信任案の提出はない。

菅総理としては内閣不信任案の提出だけは何としても回避したいだろうから、これからどんどん譲歩してくるはずだ。
閣僚の増員のために内閣法の改正案を提出しているが、これは成立しない。
何故、今、閣僚の増員が必要なのか、の理由が分からないから、単に政府の肥大化に繋がるような内閣法の改正に野党が賛同できるはずがない。

震災復興担当の大臣や原子力担当の選任大臣がどうしても必要だと言うのであれば内閣の改造をやればいいだけで、それこそ与謝野馨氏や自見庄三郎氏、蓮ほう氏を代えればいいだけで、改正が実現しなくともさして痛痒を感じないだろうから、おそらく菅総理はこの法案は取り下げると思う。
通常国会を6月22日に閉じる意向だと報道されていたが、これもおそらく早々に会期延長の意向が示されるようになる。
第二次補正予算の提出は8月末に開催の臨時国会で、などと嘯いていても国民がそれを許すはずがないから、通常国会の会期延長と第二次補正予算の提出を言い出すはずである。
震災復興基本法案の大幅修正も呑むはずだ。
場合によっては東電原子力発電所事故被害者救済特別措置法なども提案してくるかも知れない。

菅総理は野党の要求は全部呑むぐらいの勢いでやってくるはずだ。

その時にどう対処するか。

自民党の谷垣総裁はじめ自民党の現執行部はいい人ばかり揃っているから、こういう目眩ましに騙されてしまい、打つ手打つ手がぬるくなる。
戦いには余り強くない。

これからは単なる政局を考えるのではなく、本気で日本が直面している危機を乗り越えるために行動することである。
民主党の衆議院議員が圧倒的な数を誇っている現在の衆議院で内閣不信任案を可決することは難しいだろう。
衆議院の解散を仄めかされれば、民主党の中で叛旗を翻そうとした人たちの声も小さくなってしまう。
しかし、それでも内閣不信任案を可決しなければならない。

さて、可能であろうか。

私は、可能だと読んでいる。
菅内閣打倒の大義名分を過たず、かつその旗頭に人を得られれば、内閣不信任は成る。

小沢氏が動けば、菅総理の側に大義が出てくる。
小沢氏や小沢氏の傀儡に政局をリードさせるようなことはしてはならない。
怨念の戦いにしてしまえば、国民は政治家を見離してしまうだろう。

大局を見誤ることなく、堂々の戦いを進めることである。
谷垣総裁は、菅総理の機先を制することだ。
ここに来て内閣不信任案の可決に持っていけないようであれば、潔く野党第一党の党首を降りるた方がいい。

ここに来て日本を変える力のない政治家には、用がない。