二世、三世が悪いのではなく、優越的地位を利用しての競争排除、世襲がいけない | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

これは項を改めた方がいいと思うので、前の記事のコメントを削除して新たにこのエントリーを立てておく。

私は福田内閣から麻生内閣に政権が移行し、衆議院の解散・総選挙が必至だと言われている時に、小泉元総理が引退を表明し、如何にもドサクサ紛れで自分の息子を後継者に指名し自民党の公認候補に押し込んだことに抗議し、以後小泉元総理の傍には近づかないことにした。
当時世襲制反対の論陣を張っていた私としては、当然の行動だったと思っている。

実質上の競争排除、優越的地位の濫用になるからそんなことは止めるべきだ、公正な公募なり競争を経ることを条件として候補者を決めるべきである、というのが私の主張である。
現時点でもそのスタンスは変わらない。
小選挙区制度の下ではこういった世襲は認めるべきではない。

しかし、現実に国会議員として活躍している自民党の政治家には圧倒的に二世、三世が多い。
二世、三世だから悪いということはない。
現実には、皆、よく勉強している。
誠実に仕事をしようとしている。
政治の世界でも一種の帝王学があるようだ。

だから、二世、三世が悪いのではない。
実質的な競争を経ないで国会議員になるのがいけない、と言っているのである。
このことを誤解しないで欲しい。

もっとも、二世、三世には致命的な欠陥もある。
このことはよく知っておいていただきたい。
甘やかされて育っている人が多いから、どうしてもお坊ちゃんが多くなる。
東京で育っているから、地方に本当の仲間がいない。
都会暮らしが長いから、当然地方のことには暗く、土の匂いがしない。
綺麗好きだが、逞しさに欠け、人のためにあえて泥を被るといった泥臭さがない。

イザというときに脆いのが、政治家としては致命的な欠陥である。
このことをよく理解して二世、三世を上手に育てればいい。
もっとも本当にお坊ちゃんだと周りの人の言うことになかなか耳を傾けないことがあるので、困ってしまうことも良くあるが。