おはようございます。
昨日、日弁連の取調可視化実現対策本部長代行の田中弁護士が会館に来られました。
取調の全面可視化を求める書名が100万人以上集まった、院内集会を開くので、出来たら出席を、という要請です。
私が東京弁護士会の副会長を務めていたときの会長で、当時から刑事司法の改革には熱心に取り組まれておりました。
法務大臣政務官という立場が無ければ、日弁連の主催する集会に出席したでしょうが、この種の問題については政府としての慎重な対応が求められており、その集会での発言には特別の意味が付与されることがあります。
何の準備もなく、その場限りの発言は許されませんので、当然出席は遠慮することになります。
「立場上無理でしょうが。」
分かっている方は、そういう柔らかい言い方をされます。
ありがたいと思います。
田中弁護士が私に言いました。
「法務大臣政務官を辞めなくて良かった。
このまま辞めないで、次の選挙には何とか勝ち残って下さい。」
ありがたいことです。
酸いも甘いも噛み分けてのアドバイスは、心に沁みます。
田中弁護士が帰られた後、朝日の記者が来ました。
脳死・臓器移植法改正問題についての取材です。
何故私がA案に反対しているのか、何故B案の提案者に名前を連ねたのか、もともと私が提案していた早川案が何故表に出ないのか、現在与野党の筆頭理事の間で検討されているとD案についてどう評価するのか、等についての取材です。
現在私は、内閣にいることからB案の提案者に名前を出しておりません。
B案の提案者の公明党の斉藤鉄夫氏も環境大臣に就任したため、提案者のリストから外れております。
B案が提案されたのか、その意図がどこにあったのかを直接語れる人が提案者の席にいないまま審議が続けられている、ということについてマスコミが関心を持ったようです。
私は、なんとかしてA案の修正を実現するため、あえて対案の提出に賛同しました。
本音は、A案とB案の共同修正を実現するためです。
そういう背景は、厚生労働委員会の委員には分かりません。
提案者の意図とは関わりのないところで審議が続けられている、というのが実情です。
この通常国会で脳死・臓器移植法の改正問題が審議されるのであれば、どうしても私が党に戻る必要がある。
2月の段階で私が予算が成立し、自分の責任を果たせたら法務大臣政務官を辞任させて貰うつもりだ、とブログで書いたのは、こんなことも頭にあったのです。
A案の実質上の提案者である河野太郎氏と真正面から対決するためには、A案の法律上の問題点が一番見えている私が討論に立つのがいい。
一見多くの国民や国会議員がA案批判の急先鋒の役割を自民党の中で担うのは、最初からこの問題に取り組んでいる私がもっとも適任だ。
世論の批判に晒されるかも知れないが、その時批判の矢面に立つのは、私でなければならない。
そう、思ったからです。
しかし、一人で質問者と答弁者の二つの役回りを同時に引き受けることは出来ない。
政務官が議員立法の提案者の席に座ることは出来ない。
その立場立場で、それぞれが全力を尽くすほかない。
そう自分を納得させました。
ということで、今のまま、任期が満了するまで法務大臣政務官の職務を続けさせて頂きます。
いずれは、私が必要にされる時が来ることを信じております。