いよいよ法務委員会の審議が始まるが、これだけは言っておきたい | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

フラストレーションが溜まっておられるようだ。

誰かが、何かを言って欲しい。


皆さんの声がだんだん悲鳴みたいに聞こえてくる。


自分たちがこんなに声を上げているのに、何で国会議員からは何の反応も無いのか。

悲鳴が、だんだん怒りの声になってきている。


見ていて実に痛ましい。


テンションが上がりすぎているのが手に取るように分かるが、これまで誰もまともに取り合っていないようで、議論が空回りし、いつの間にか、自分の土俵での「独自の解釈」が発言する人を支配するようになっている。


誰かが冷静な議論が出来るようにタオルを投げた方がいいのだが、残念ながらどのタイミングでタオルを投げたらいいのか分かる人がいそうに無い。

幸い私のブログにコメントを寄せてくださる方が、実に的確に、議論を整理するための大事なポイントを指摘されている。

この方にレフリー役をしていただいたら如何か。


実に見事なものである。


偽装の婚姻届と、偽装認知による国籍届けを直ちに同列に論じることが誤りであることを、法律的な視点から的確に指摘されている。

偽装婚姻届と本来対比すべきは偽装認知届である、ということを、どの範囲の人が知っているか。


このあたりのことを正確に理解されると、それではどうしたらいいのか、という議論に進むことが出来る。

偽装結婚ビジネスと同じように偽装認知ビジネスがはやるのではないか、という指摘は大事だ。

その懸念を出来るだけなくすには、それではどうしたらよいのか、という風に議論が進む必要がある。


既存の法制との整合性を考慮しながら、最高裁の違憲判決に従って現行法を改正するとしたら、どんな改正振りにしたらよいか。

その知恵が求められているのである。


立法府を動かすためには、まず正確な事実の認識が必要である。

立法者と認識を共有しなければ、有効な提言は出せない。


皆さんの懸念を的確に立法府に伝えるためには、できるだけレッテル張りはしないことだ。

言葉を選びながら、丁寧に事実を訴える。

提案をするときは、いくつか、考えられる限りの対案を示し、それぞれの問題点を一緒に検討して、共により良い提案に変えていく。

はじめから自分の提案が最善だ、などと押し付けるようなことは避ける。

文中にいかにも聞きづらい言葉が踊っていたら、その提案の中身がいくら良くとも、それで終わり。


そう思われた方がいい。


私のブログを読んでいる国会議員の秘書さんも多いようだ。

みなさんの議論が説得的であれば、立法府を動かすことがあるかも知れない。


単に同じ内容の、決まりきった意見をファックスで送っても、人は動かない。

オバマのように、説得的に語る。

そういう人が増えれば、この国はもっと良くなる。


さて、私が言わんとしていることがお分かりかな。