CHANGE というテレビ番組をはじめて観た。
テレビタックルより面白いと聞いていたが、いい番組だった。
自民党の亀井善太郎代議士をモデルにしている、などという話も一部にあるようだが、亀井善太郎議員の事務所が番組作成のアドバイザーになっていることは間違いないようだ。
自民党の若い国会議員の普通の感覚、いわば庶民感覚といったものが見事に表現されている。
最近の自民党の若手の国会議員は、だいたいこんなものだ。
決して政治のプロではないが、国民の目線で物を見、自分の頭で物を考え、臆面もなく行動に移す。
いざとなったら党の執行部の説得を振り切ってでも、自分が正しいと思うことを実行に移そうとする、そんな、旧来の自民党を知っている人だったら危なくて見ていられないような、若い国会議員が自民党の中にはゴロゴロいる。
時を得たら、皆、動き出すはずである。
CHANGE これが、自民党のこれからのキーワードである。
私は、そう睨んでいる。
政治にずぶの素人が総理に祭り上げられて、いざ国政を担い始めて、その庶民感覚を予算に反映しようとしたら、政治のプロと目されている古参の有力議員や役所の抵抗にあって梯子を外されようとしている。
既成の政治のルールと違ったことを素人の総理がやろうとするとこんな羽目になる、さあ、次はどんな展開になるのだろう、と、政治を知らない人々をはらはらさせる。
ストーリーは至って簡単だが、永田町や霞ヶ関の生態を知らない国民にとっては、新鮮だろう。
難しい議論はさておき、目の前にある産科医師不足問題に300億円の補正予算をつけようとする総理に、共感し、エールを送りたくなる。
古参の政治家の間の見苦しい政局の駆け引きなどは見たくもない一般の国民は、まさにこういう総理が登場して欲しい、という強い願望を持っているに違いない。
実は、私もその一人である。
予算案の策定までには膨大なプロセスがあり、様々な政策課題のすりあわせと調整、選択の結果として一つの予算案が作られるのだが、その膨大な作業を経た予算案を総理の鶴の一言で組み替えさせる。
殆ど夢のようなことであるが、それができれば、総理のリーダーシップが国民に見える。
そういう、強い政治家を多くの国民は待っているだろう。
政治基盤が弱いからこそ、強くなれる。
今は、そういう時のようだ。
永田町での政治基盤が弱いからこそ、国民との繋がりを大切にし、国民の間に大きな基盤を作ることが出来る。
小泉総理がそうであったし、福田総理もそんな雰囲気を持っている。
なにか逆説的だ。
しかし、CHANGE がこれからの自民党のキーワードであることだけは、間違いない。