江戸時代の鍼灸 | 鍼灸師 もぐさちゃんによる整骨院でのお話

鍼灸師 もぐさちゃんによる整骨院でのお話

整骨院と鍼灸院を運営しているもぐさちゃんです。
鍼灸師としての普段感じていることや治療に関することをつづっています。

こんにちは、もぐさちゃんです。

今日は江戸時代の鍼灸について話したいと思います。
江戸時代では「鍼灸医」とは、鍼灸療法で治療する漢方医のことをあらわします。鍼灸も按摩と同じように飛鳥時代に中国から伝わってきましたが、按摩同様、庶民にとって身近な治療になるのは、江戸時代に入ってからのはなしになります。現代の鍼灸師とは違い、外科や内科のようなおおがかりな治療を引き受けることも文献を読んでいくとそのように記載してあります。

この時代、町医者は往診が普通であり、治療費はものすごい額だったそうです。その反面、鍼灸医は気軽に通えて町医者よりもリーズナブルだったそうです。奉公人であっても主人の許可を受けずに通えたために、鍼灸医が庶民の健康を支えてたともいえます。

池波正太郎の小説『仕掛人•藤枝梅安』の主人公梅安は金次第で極悪人の殺しを請け負う暗殺者だが、表の仕事は慈悲深い鍼灸医という設定であり、物語を読み込んでいけば、鍼灸医に対するイメージの一端がうかがえるようになっている。