諸君、ご壮健かな。
ある男の物語。
男には、心酔したリーダーがいた。
世界を股に掛ける企業を束ねる、そのカリスマ性に魅了され。
一生ついて行くと決めていた。
男は様々な科学の知識を学び。
組織を支える屋台骨になる。
誰もが彼は将来の幹部になると期待していた。
しかし、転機は突然訪れる。
ある日彼は、日本支店に異動になる。
その支店長は、男の能力をねたみ。
幹部会議で彼の悪行をでっちあげる。
でっちあげられた罪に絶望する男。
失意のその背中を、突然衝撃が襲う。
彼はバランスを崩し、研究の素材である硫酸の池に落ちる。
そして右腕が溶けきったころに初めて、彼を慕う研究員に救われる。
自分を陥れた支店長に。
恨みを晴らしたいと懇願する男。
その思いに圧倒された研究員たちは。
男の作っていた、鋼鉄の義手を男自身に移植する。
その男の名前は。
その心には、哀がある。
(過去記事の目次 )
人気ブログランキング
← さらにそのリーダーにも裏切られてしまうのだ!