(近況報告)手塚治虫版画展を観に行ってきました | シャアに恋して ~デスラー総統のロマン航路~

諸君、ご壮健かな。


シャア!は先日。

新宿にいた。




鉄腕アトムがいる。


手塚治虫版画展。

日本のアニメの先駆者。
アトムが飛んで50周年にあたる今年。

手塚先生に触れる機会が多くなった。
ネットの世界で、手塚先生イズムの同志がいたこともあるが。


鉄腕アトムの葛藤。
これについて何度か、思いを書いたことがあるが。

シャア!が一番心揺れる作品は。



ブラック・ジャック





無免許の医師と蔑まれながら。
その技術は誰にも負けない。

そのうらに潜む。
手塚治虫の思い。

体制への不満。


手塚先生は、ブラックジャックを書く頃。
ヒット作に恵まれず、不遇だった。

それを見かねた出版側が。
最後の花道で依頼した作品。

ブラックジャック。


シャア!は思う。
人気が斜陽になり、手塚先生は苦しいだけだったか。

いや、違うのではないか。


人気作家の頃には書けなかった、本当に描きたい作品。
それが、ブラックジャックではないか。

この作品を描くために。
手塚先生は、医師免許を取ったという。

なんという、熱意だろう。


鉄腕アトムで描けなかったこと。
人間に対する疑問、迎合の拒否。

その気迫がこもった作品。
ブラックジャック。

先生のタッチがはっきり残る版画は。
どす黒い色調でありながら。
滑らかなラインが、いかにも優しい。


人に絶望しながら。
人に期待する。

先生の優しさが、確かにそこにはあった。






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