諸君、ご壮健かな。
1993年10月10日。
この日は。
あの歌姫の誕生日だ。
そう。
超時空要塞マクロスの主人公だ。
※ここから先は映画版に準拠します
ミンメイはマクロスが進駐する時に。
ミス・マクロスコンテストに応募したいと両親に告げる。
しかし、両親は猛反対。
ミンメイは荷物をその場でまとめ。
言い放つ。
「今までお世話になりました。私は歌手になります。」
そのまま、家を飛び出した。
ミンメイは歌手になった。
彼女の歌声に。
孤独な旅を続けるマクロスの民衆はいやされる。
誰もが愛するスター。
リン・ミンメイ。
しかし。
そんな彼女の中に、大きな悔いがある。
地球を出た後。
人類は、異星人の攻撃にあって滅亡した。
生まれ故郷との最期の別れが。
あんな形になったまま。
そんな取り戻せない時間を胸に。
ミンメイは、今日も歌う。
両親の無償の愛も。
空虚な心を癒してくれた、一条輝(ヒカル)との思い出も。
全て、遠い夢の彼方。
でもいいんだ。
だって過去なら。
夢はいつまでもきれいなまま。
記憶の両親も。
記憶のヒカルも。
だから歌う。
聞いてくれるこの観衆の。
美しい過去の記憶に残るライブをするために。
歓声が聞こえる。
ミンメイはかすかに笑うと。
さっそうとステージへと駆けだして行った。
そんな後ろ姿を思う。
それが今日。
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