朝ドラの「あさ」を見ていたら倒産した両替屋に嫁いだ身重のお姉さん
(農家の下働きで細々と暮らしてる)
があさを訪ねてきて、

”実家から連れて来た使用人が倒産した後も一緒についてきてくれてお給料もないのに献身的に尽くしてくれ、子どもが生まれた後も働いてくれると言ってるが、彼女の為に、あさの嫁いだ家で引き受けてもらって将来良いご縁を見つけてくれないか”

と言いにきて、

こういう考え方ってフィリピンの人には絶対に理解出来ないだろうなと思いました。

彼女は子どもが生まれて赤ちゃんのことを手伝う人がいなかったら農作業もあって本当に大変になるとわかっているのに自分よりも自分の使用人の人生を優先に考えてる。

フィリピンにはお金持ちの家に働いてるけど、
ずっとただみたいに働かされてる人たくさんいます。

数年前に法律で定められたソーシャルセキュリティーや保険などもなしで、
言ってしまえば人権侵害みたいな感じなのに
雇い主に文句言うことは不義理だと雇用者が思っています。

それを良い事に雇い主は彼らを利用してるのです。

しかも家みたいに法律に従って使用人などの社会保証や保険を数年に前に出来た正式な法律で届け出する番号を取得したら1999年に遡って罰金の督促状が来ました。

その数年前に出来た法律で個人宅も会社のように扱うので、以前の使用人に関しても払ってない場合は罰金取るって。

じゃあ届け出してない人はどうなんですかと聞いたら、
勝手に家に入ったら家宅侵入になるからそれは放置しかないって。

それを言ってる社会保証の上司だって使用人が居たら絶対に届けてないんじゃないかと思いました。

幸い、全部の社会保証のレシートとってあったので
全部コピーを渡して調べて下さいって言ったのですが、
とにかく私達の支払った記録がずさんな管理の為に調べられないそうで、
払ってても払ってないことになってて、
それって受け取った人は記載しないで盗んでた可能性もあるらしく、
もうぐちゃぐちゃ。
レシートとっておかないと大変です。

で、その調べて下さいって置いてきてからもう半年くらい経つけど
まだ調べ終わってないみたいです。

あの7万ペソ(12万円くらい)近い罰金はいったいどうなるのかしら。

ちなみに雇ってる人が「self employment」として登録して
雇い主がいないようにして社会保証を払うのを手伝うことも出来るのですが
それで一番問題になるのは病気や事故で仕事が出来なくなった時、
給料の殆どが保障される仕組み。
雇い主が居るとそれが保障されるのです。
うちの運転手さんで突然バイクで事故った人が3ヶ月働けなかった時、
それで凄く助かったらしいです。
(ま、そのお金を担保に借金されて結局そのお金はしっかり貰って辞められたので損ではありましたが)

きちんと払ってる人が標的にされて損になる社会の仕組みって変。
回りに聞くとやっぱり正式に登録しては払ってない人ばかり。
正式登録すると仕組みが本当に面倒なせいもあります。
何時間も並んで払う意外の書類手続きが面倒過ぎる。
どうして簡素化しないんだろう。
これじゃ払うなって言ってるようなもんです。