リンゴ・スター&ヒズ・オールスター・バンド | 自然と音楽の森

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自然と音楽の森1日1枚-July07RingoStarrHASB



◎RINGO STARR AND HIS ALLSTAR BAND

▼リンゴ・スター&ヒズ・オールスター・バンド

☆Ringo Starr & His All Star Band

released in 1990

CD-0097 2011/07/07


 本日7月7日はリンゴ・スターことリチャード・スターキーの誕生日です。

 1940年生まれだから今年で71歳、リンゴおめでとう!

 今日はどこでどうやってすごすのでしょうかね。


 ビートルズのメンバーの誕生日にはソロアルバムの記事を上げてゆくつもりですが今回はポール・マッカートニーに続く第2弾ということになります。


 今年が初めてですが何を取り上げようかと思う間もなく今年はこれになりました。


 誕生日の話題にはふさわしくないかもしれないけど、先頃亡くなったクラレンス・クレモンズが参加しているということで。

 リンゴも仲間を思い出すことはうれしいのではないかなと勝手に思いつつ・・・


 1989年の秋、僕が大学3年生の時にリンゴ・スター&ヒズ・オールスター・バンドの来日公演があり僕も友達を誘って武道館公演に行きました。

 ビートルズのメンバーのコンサートを見るのはそれが初めてでとてもたのしみでした。

 確か6月の土曜日の朝10時から電話でチケットを予約して取りましたがいざ武道館に行ってみるとアリーナ席でとてもうれしかった。

 アリーナ席もその時が初めてで、チケットを見せて中に入る時に何かVIPになったような錯覚をしたものでした(笑)。

 まあアリーナ席とはいっても後ろのほうでしたがうれしかったのは間違いありません。


 リンゴ・スターはその年に気心の知れたミュージシャン仲間を集めてオール・スター・バンドを結成し世界中で積極的にライヴ演奏を行っていました。

 今回の記事のCDはその模様をダイジェストしたCDですが、ここで参加メンバーを挙げておきます。

 なお順番はリンゴ以外はジャケットの左上から右下に進んで紹介します。


 リンゴ・スター Ringo Starr on Vocal and Drums

 ドクター・ジョン Dr. John on Keyboards

 ビリー・プレストン Billy Preston on Keyboards

 リック・ダンコ Rick Danko on Bass

 ジョー・ウォルシュ Joe Walsh on Guitar

 ニルス・ロフグレン Nils Lofgren on Guitar

 レヴォン・ヘルム Levon Helm on Percussion

 ジム・ケルトナー Jim Keltner on Drums

 クラレンス・クレモンズ Clarence Clemons on Sax


 ジム・ケルトナー以外のメンバーは最低1曲でリードヴォーカルをとっていました。

 有名なバンドのメンバーが一度にたくさん見られるのも僕はうれしかったのですが、実は当時この参加メンバーがいるバンドでまともに聴いていたのはイーグルスとブルース・スプリングスティーンだけでした。


 CDにはすべての曲が収録されているわけではなく、未収録の曲もすべては覚えていないですが、ひとまずここはCDに沿って話を進めます。

 なお曲名の右のファーストネームはリードヴォーカル担当者です。


Tr1:It Don't Come Easy (Ringo)

 コンサートも確か1曲目はこれでした。

 いきなり両手でピースサインをして歌い始めたリンゴに会場がなごみ僕の友達も喜んでいました(笑)。


Tr2:The No-No Song (Ringo)

 オリジナルで歌詞を言葉ではなく「すぅーっ」という意味深な音で歌う部分はどうするのかなとマニアックなことを考えていたのですがその通り歌ってほっとしました(笑)。


Tr3:Iko Iko (Dr. John)

 僕のドクター・ジョン初体験がこのコンサートでしたが衝撃的でしたね。

 ドクター・ジョンを知ったのはシンディ・ローパーがこの曲を歌っていたからでもしかしてこの曲をやってくれないかなと期待していたらその通りだったのですごくうれしかった。

 しかしピアノを弾きながら歌う黒いいで立ちの大男は途中でピアノから離れて舞台の前に進み出て、今風にいえば「エアチークダンス」、あたかも女性が一緒にいるかのようにひとりでチークダンスを踊りながら客席にお尻を向けて振ったのでした。

 今でもその光景が目に浮かびます。

 

Tr4:The Weight (Rick)

 ザ・バンドはまだ当時は聴いておらず曲を知らなかったので覚えておらず多分この曲をやったと思いますが、そのありがたみが分かったのは何年も経ってからでした・・・


Tr5:Shine Silently (Nils)

 ニルス・ロフグレンはボスのE.ストリート・バンドのギタリストとして知っていましたがその前にもバンドやソロで活躍していたのは知りませんでした。

 一緒に行ったのは当時大学の帰りにいつも京王線で音楽やテニスや女性の話をしていた友達でしたが、その友達がコンサートに行くと決まってから参加メンバーのCDを図書館で一通り聴いてみたそうです。

 勉強熱心ですが彼はその中でもニルスのこの曲がいちばん気に入って演奏してくれないかと思っていたらほんとうに演奏してくれてやはりうれしかったそうです。

 コンサートが終わってからもこの曲がいちばんよかったとずっと言っていました。

 今はどうしているのかな、S君・・・


Tr6:Honey Don't (Ringo)

 ビートルズの曲は5曲を演奏したのだったかな、そのうちこのCDに入っているのはこれだけですが権利関係があるのでしょうね。

 うち2曲はカバーでこれともう1曲はBoys、それはリンゴではなく他の誰かがリードヴォーカルでしたが思い出せず・・・


Tr7:You're Sixteen (Ringo)

 その代わりアップル時代のソロの代表曲はだいたい演奏したと思います。


Tr8:Quarter To Three (Clarence)

 クラレンス・クレモンズが何を歌ったかはまったく覚えていませんでした。

 CDを見るとやはり知らない曲でした。

 でもクラレンスはサックスを吹いていない間はフィンガーティップスを鳴らし首をリズミカルに斜めに振りながら歩いている様子が印象的でした。


Tr9:Raining In My Heart (Levon)

 レヴォン・ヘルムも何か歌っていましたがこの曲だったか覚えてません、無理もない、知らなかったのだから・・・

 つくづく惜しいことをしました(笑)。


Tr10:Will It Go Round In Circles (Billy)

 ビリー・プレストンも歌ったことしか覚えていませんでした、残念。

 確か当時はまだアップルの作品はCDが出ていなかったはず、といつもの自己弁護・・・

 ところでこのコンサートに参加していた人ではリック・ダンコ、ビリー・プレストンそれにクラレンス・クレモンズと既に3人が鬼籍入りしているのですね、感慨深いものがあります。


Tr11:Life In The Fast Lane (Joe)

 来ましたジョー・ウォルシュ来ましたイーグルス!

 CDに収録されているのはこれ1曲ですがもう1曲演奏しそれがなんと僕が最も好きな70年代ソングであるNew Kid In Townだったからうれしかった!

 僕の友達もその曲が大好きでこのコンサートでいちばんよかたのはニルスで次はNew Kidを聴けたことだと言っていました。

 でもその友達はこちらはあまり好きではなく・・・

 僕はイーグルスで5指に入る曲のひとつでほんとうにうれしかった。 

 コンサートの後数日僕はギターでこの曲ばかり弾いていたのは言うまでもない(笑)。

 ジョーはそういえばアメリカの星条旗をあしらったストッキング姿で会場の度肝を抜いていたっけ。

 ジョー・ウォルシュはもう1曲Rocky Mountain Wayを演奏していましたがこれが不思議で曲の覚えが人いちばい悪い僕なのにその曲はその会場で聴いて曲とタイトルを一発で覚えたのでしたl。

 やっぱり若かったからかな(笑)。


 CDではこの曲の後に、リンゴが、メンバーで唯一ヴォーカルをとらないジム・ケルトナーを紹介します。

 当日はバンドのメンバーが段々と乗ってきてこの頃になるともうリンゴも制止できないくらいの勢いとグルーヴ感が溢れていたのがステージからひしひしと伝わってきてすごいなと思っていました。

 その勢いのまま次の曲に行こうとしたところでリンゴが"Wait, wait !"と言って一度全員を制止しジム・ケルトナーを紹介しました。

 ジムはちょこっとだけ立ち上がってお辞儀をしてすぐに曲が始まりましたが、リンゴの気配りはさすがだなとなんだかちょっと感動しました。

 僕がこのコンサートでいちばんよかったのはそのシーンですね(笑)。

 

Tr12:Photograph (Ringo)

 CDの最後はリンゴのNo.1ヒット曲。

 そういえばこのCDは最初と最後はジョージ・ハリスンが作った曲なのは意図的なのかな、今気づいた。


 CDはここで終わりですがビートルズの曲でオリジナルは確か3曲だったと記憶しています。

 1曲はI Wanna Be Your Manでさらりとやっていたような。

 2曲目はYellow Submarineこれは会場も盛り上がっていました。

 そして当日は確かアンコールがWith A Little Help From My Friendsで最後は大団円の感動の渦に巻き込まれてピースサインそのままの幸せな雰囲気でコンサートが終わりました。


 このCDを聴くのも久しぶりだけどコンサートを思い出して懐かしさにひたりながら幸せな気持ちで記事を書いていました(笑)。

 お読みいただきありがとうございます!



 コンサートはやはり体験ですよね。

 そのことを僕はこのコンサートではっきりと理解しコンサートの楽しさを知ったような気がします。


 あらためて、リンゴおめでとう!