酒田五法とは、江戸時代の米相場で活躍した本田宗久が考案した相場分析です。
本間宗久は徳川八代将軍吉宗の時代の1724年(享保年間)に生まれた天才相場師です。山形県酒田出身で、大阪・堂島や江戸・蔵前の米市場で活躍。「酒田照る照る、堂島くもる、江戸の蔵前雨が降る」という俗謡が流行するほどの勇名をとどろかせました。
「キャンドル・チャート」という呼び名で世界的に有名になった日本独自のチャート、ローソク足も本間宗久が考案したものともいわれています。
・三山
三山天井(三尊天井)
三山とは、3つの山や3つ谷を形成するもので、トリプルボトムやトリプルトップ、ヘッド・アンド・ショルダーと同じと考えです。
上昇トレンドの後に三山天井が出た時は売りサインになります。
下降トレンドの後に底値を形成し上がっていく所で、強い買いサインとなります。
・三川
三川は、3本のローソク足から相場の転換をとらえるもので、「宵の明星は売りサイン」、「明けの明星は買いサイン」、「上放れ二羽烏は売りサイン」です。
同じ色のローソク足が3日続けて現れたものです。三空と似ていますが、三兵は窓を開けていないパターンです。
陽線が3つ並んだ形が「赤三兵で買いサイン」、陰線が3つ並んだ形が「黒三兵で売りサイン」になります。
なお、赤三兵でも上ヒゲが出ている(赤三兵先づまり)は上昇力が鈍っている証拠であり売りサインです。
・三法
上げ三法は大陽線のあと、中間の三本のはらみ線をもって、先の大陽線を下回れず、その後、再び大陽線で切り替えす買いのサインです。下げ三法はその逆。
上放れ三法・下放れ三法は方向感が出たと思ったらそれを打ち消すような線が出てしまってよく分からないと言うことで、分からないときは休みなさいということです。
上記のように三法とは、買う・売る・休むの三法のことだという説もあります。
・三空
三空は、陽線(陰線)が3日続けて窓を開けて出た状態から、4日目に陰線(陽線)で窓を作らないパターンは売りサインになります。