(参考:N0644「UNASUR、6大統領が緊急首脳会談」)

http://ameblo.jp/guevaristajapones/entry-11567366173.html


7月5日、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は、ベネズエラ独立宣言202周年記念行事のなかで演説し、ベネズエラ政府は他の地域の指導者と相談したうえで、米国CIAの元職員で米国が違法な手段で情報収集を行っていることを暴露したエドワード・スノーデンの政治亡命を認める決定をしたと発表した。スノーデンは6月23日からロシアのモスクワ空港のトランジットルームに滞在している。マドゥロは7月4日にベラルーシから帰国し、ボリビアのコチャバンバでの南米諸国連合(UNASUR)6か国首脳会議に出席していた。ボリビアのエボ・モラレス大統領は、7月2日にロシアからの帰途、米国指示によると思われる、フランス、ポルトガル、イタリア、スペインによる空路封鎖にあっており、これへの対処が話し合われていた。


「われわれは帝国主義からの迫害にあっている若者にたいする人道措置を決定した。かれは米国が世界の人民にたいしておこなっているスパイ活動を暴露したのだ」、「誰が国際法規を破っているのか?告発したものか、それとも世界中をスパイしているものか?」、「誰が世界で暴力をおこなっているのか?米国政府の戦争計画を告発した若き29歳か、それとも合法的なシリアの大統領にたいするテロリストに武器弾薬を与えているものか?」、マドゥロは述べた。「[ラテン]アメリカの尊厳の名によって、ベネズエラの国家と政府の長として、若きエドワード・スノーデンがチャベスとボリーバルの祖国に居住することができるように、人道的亡命を認めることを決定した」。「人民は諸国を植民地に変えようとする悪らつな帝国に反対する。かれらは世界中の政府にたいして狂気の追求をおこなっている。[同盟国である]欧州の政府も含めて」。


7月5日、ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領は、モスクワのニカラグア大使館が、スノーデンからの正式な亡命申請を受け取ったことを明らかにし、「喜んで」、「環境が許すならばこれを認める」ことを表明した。7月6日、ボリビアのエボ・モラレス大統領は、スノーデンに人道的亡命を許可することを明らかにした。「自国から迫害を受けるこの北米人が亡命を求めるならば、われわれはこれを許可する。何も恐れることはない」、モラレスは語った。最初に候補となったのはエクアドルであるが、これを拒否したことはなく、スノーデンの申請を検討しているものと思われる。CIAによる“モラレスのウィーン拉致”という失態によって、スノーデンのラテンアメリカへの亡命の可能性は広がったように思われる。(N0645)