(参考:0643「エクアドル、ベネズエラ、あらたに13の協力協定を締結」)


10月14日、エクアドルのラファエル・コレア大統領は、ベネズエラ、カラカスを訪問した。11月下旬から12月上旬にかけての豪雨による被災国への訪問の旅となる。コレア大統領は支援物資を11.2トン携えてきた。食用油、レンズ豆、コメ、赤フリホーレス、粉ミルクなど食料品を中心にそのほかの消費財となっている。コレア大統領には、リカルド・パティーニョ外相など、エクアドル政府代表団が随行した。


ベネズエラとエクアドルは「戦略的関係」を結んでおり、2国間の多くの協定を締結、3か月に1回の定期首脳会議を開催し、協定の進行状況をチェックしている。本来はウーゴ・チャベス大統領がエクアドルのサリーナスを訪問する予定であったが、豪雨による災害のために延期された。コレア大統領訪問はこれに代わるもので、ベネズエラにたいし、連帯を表現するための訪問でもあった。10月14日は、「われわれの米州人民のためのボリーバル同盟」(ALBA)結成6周年記念日でもある。


コレア大統領は、エクアドルも数年前に洪水を経験しており、これはわれわれに大きな経験を与えたと、ベネズエラが受けた災害にたいする理解を示した。また2年前にエネルギー危機に陥ったさいのベネズエラからの支援に触れて、「同じようにあなたがたを支援しなければならない、われわれはベネズエラに大きな借りを持っていると述べた。コレア大統領は支援は小さなものと控え目であったが、ベネズエラ、コロンビア、エクアドルは同じ祖国である。ベネズエラの困難はエクアドルの困難であると語った。


チャベス大統領は支援に感謝した。「これらの支援物資は非常に貴重なものである。なぜならわれわれは非常な危機のなかにあるのだ」。「コレア大統領と大臣たちがベネズエラに来てくれたことに、感謝を表現する言葉もない」。またアルゼンチン、ブラジル、キューバ、ボリビア、ベラルーシなどへの感謝を繰り返した。


チャベス大統領とコレア大統領は、被災地の視察をおこなった。当初マラカイボ湖の南、エルビヒアを予定していたが、悪天候からヘリコプターの飛行が危険なため、ティウナ要塞などに変更された。ここには269家族が避難している。外務省で会見がおこなわれたが、ここにも30家族、168人が避難している。


ベネズエラを離れる前、コレア大統領はパシフィコ精製所建設計画について、2011年にも具体化する予定を明らかにした。これはエクアドルとベネズエラが共同で進めているプラントで最大規模のもので、125億ドルの投資が見込まれている。


エクアドルとベネズエラは石油輸出機構(OPEP)の加盟国であるが、パシフィコ精製所建設によって、日量30万バレルの原油の精製が可能となり、他国から輸入することによる費用を削減することができる。この計画の資金調達と建設について、これまでには中国と韓国が関心を示してきた。


チャベス大統領は、2011年1月にエクアドルを訪問することを約束した。コレア大統領は、12月15日、次の被災国コロンビアに向かった。コロンビアでは豪雨によって、少なくとも246人が死亡、200万人に被害がでたとされている。(0898)


* この記事は、teleSUR, Reuters, YVKE Mundial, EFE, を参考にしました。