(参考:025「第14回サンパウロ・フォーラム開かれる」)


11月19日、20日、ベネズエラのカラカスで、第1回国際左翼政党会談(EIPI)が開催された。これには世界45カ国(ラテンアメリカ・カリブ26カ国、ヨーロッパ7カ国、アフリカ6カ国、アジア・オセアニア6カ国)の60以上の組織、150人以上の左翼政党・運動組織の代表が参加した。


会談はベネズエラの与党、ベネズエラ統一社会主義者党(PSUV)が世界の50以上の政党に相談し実現した。PSUV全国指導部のアナ・エリサ・オソリオによると、米国のコロンビア国内への7つの軍事基地の建設など、ラテンアメリカにたいする帝国主義の脅威は差し迫っており、このような会談を持つ自然な条件があったと説明している。資本主義の危機のなかで、右派の潮流の社会主義にたいする巻き返しが強まっており、これといかに闘い、21世紀の社会主義をめざすのかが、主要なテーマとなったものと思われる。


参加したのはボリビアの社会主義運動(MAS)、ブラジルの労働党(PT)、エルサルバドルのファラブンドマルチ民族解放戦線(FMLN)、メキシコの民主革命党(PRD)、ニカラグアのサンディニスタ民族解放戦線(FSLN)、キューバ共産党をはじめ、フランス、イタリア、ギリシャ、ポルトガル、中国、ベトナムなどの共産党・組織が報道されているが、正式な参加組織はいまのところつかめていない。


個人としては、ホンジュラスのパトリシア・ロダス外相、コロンビアのピエダッ・コルドバ下院議員、ボリビアのワルテル・デルガディジョ公共相、エクアドルのリカルド・パティニョ政策相、ブラジル労働党のバルテル・ポマル国際関係部書記、キューバ共産党のホルヘ・マティ国際関係部長、エルサルバドルのサルバドル・サンチェス副大統領、ラテンアメリカ・カリブ政党常設会議(COPPPAL)のグストボ・カルバハル議長、ニカラグアのミゲル・デスコト国連総会前議長(輪番)・前外相など。


11月20日、ベネズエラのウーゴ・チャベス大統領が会談に参加し、演説をおこなった。「いまや第5インターナショナルを呼び掛けるときがきたものと思う。そしてあえて、わたしがこれを呼び掛ける。それは必要であり、今日、世界がこれを要求している。これの創設を要請し、提案する。これは決定されるものと思う」。


チャベス大統領は、正式な呼び掛けのための準備の委員会を創設することを表明した。「わたしが世界のまえに責任をとる」。「この社会主義の会談は、帝国主義と資本主義に対決する真の左翼でなければならない」。そして会談参加者たちに、もしも用意ができているならば、このインターへの参加を訴えた。この問題を討議するために、会談はもう1日延期して討論を続けたもようである。


ボリビア、コロンビア、ニカラグア、ホンジュラスなどの党が賛成を表明した。最終的に「カラカスの約束」が採択され、ここにはチャベス大統領の第5インターナショナル創設の提案が盛り込まれた。2010年4月、ベネズエラのカラカスにおいて、ラテンアメリカにとどまらず、全世界の左翼政党、左翼人士による、第5インターナショナル創設のための会談がおこなわれる。(0541)