(参考:061「ウリベ大統領、国民投票を議会に要請」)


12月17日未明、コロンビア下院は政府招集の特別会期最終日に、アルバロ・ウリベ大統領の3選を可能にする国民投票を実施するための法案を可決した。ウリベ大統領は2002年に大統領に当選し、2006年には憲法改正ののち再選を果たしている。任期は2010年までとなっており、現在のところ大統領自身は3選の意思を公にしてはいないものの、明らかにその意欲があるものと思われている。今回の提案は400万人以上の国民の署名による提出の形をとっているが、その文章のなかに信じられないようなミスがあって、2010年ではなく2014年の3選を提案する形になってしまった。文案は「大統領の任期を2度務め終わるであろうのちの2度目の再選を承認しますか」 となっていたのが、接続法現在完了(haya ejercido)で、コロンビア・アカデミーは、10月21日にスペイン語の用法に関する回答をおこない、この文面では2010年8月7日の2期目の終了後の国民投票を意味するとした。法案は上院で審議され、憲法裁判所に送付されることになる。上院はウリベ大統領支持派が多数であり、ここで修正される可能性がある。また憲法裁判所が2010年国民投票を明確化するかもしれないとも予想されている。しかし野党はこれを認めない姿勢であり、400万人の署名自体に疑惑があるとしている。さらに2006年の最初の再選のときの不正に関係して、現在も閣僚、元閣僚、高級官僚にたいする捜査が継続されている。(0247)