(参考:0195)

11月4日、コロンビア軍最高司令官マリオ・モントヤ将軍はアルバロ・ウリベ政府にたいし、辞表を提出した。ウリベ大統領が3人の将軍を含む27人の軍関係者(うち7人は半官半民の立場)はを更迭してから5日後のことである。今回の問題は、1か月前、11人の若者がボゴタに近いソアチャで行方不明となり、その後500キロ北部のオカニャで「ゲリラとの戦闘のなかで」死体となって発見されたことについて、真相解明が命令されたことによる。モントヤはコロンビア革命軍(FARC)から、イングリッド・ベタンクールを解放した「王手作戦」も指揮しており、参謀総長の候補者でもあった。モントヤは辞任会見で、職務を果たしたとして、任命したウリベ大統領に感謝した。野党の自由党と「民主的軸」は上院でフアン・マヌエル・サントス国防相の更迭を要求するもようである。コロンビア軍による司法手続きを経ることなく、処刑する事案は国連人権問題委員会など国際的に批判されている。今回の11人の殺害はこれだけの事件ではなく、検事総長は1,000件の法的手続きを踏まない処刑事件を捜査しているという。これらの事件は2002年、ウリベ政権がゲリラにたいし軍事的攻勢をかけだしてから増加することになった。軍においては5人のゲリラを殺害すると勲章を与えられることになっており、ゲリラにしたてて殺害する事件が一般化することになった。議会は予算などだけではなく、軍の活動についても文民統制をする必要があると考えている。(0198)