ガダルカナル戦書籍一覧


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↓ガ島中央戦跡要図

ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal

西山日誌37 より続いております。



第38師団歩兵第228連隊 
第三大隊長 陸軍少佐 西山 遼 氏の日誌


十二月十八日 金 晴   ガ島上陸44日目
糧秣補給のため駆逐艦入泊せるも月明りのため揚陸作業困難に陥り引き返す。
当分揚陸不可能との事なり。
揚陸成功の通報、今とて※○々受けたるも総じて一時の気休めなりしか。
ガダルカナル Guadalcanal
現在保有量を以って本月末まで喰い※○○せよとの事なり。
ガダルカナル Guadalcanal
全員此の困苦に堪えつつあり。
飽くまで頑張り通さざるべからず。
無理と知りつつ部下に命ぜざるべからざる悲痛、月下に各中隊長を集めしんみりと語りつつ士気の凋落を戒め近く行わるべき攻勢を待つ鋭気を包蔵すべく徹底を要望す。
米の不足を補ふべくヤシ取り隊を出す。
本朝も早くから友軍機を迎え空中戦、爆撃の音を聞く。
逐次空中攻勢に移りつつあるを知り心強し。
雨模様壕中に引き篭もる、陰気にして病者の感なり。
   葉にしぶく雨音しげく壕暗し
雨の日は物思い多し。
既に一月半の持久に耐えしも将来の光明?
戦陣訓に「上官を信じ必勝信じて疑わず、飽くまで勝つべく努力堅忍」を諭へあれど雨の壕はうら寂し。
妻子を思い、子等を偲ぶ時、速やかに決戦、勝か死かを決すべく思う。
名古屋の※寓○ 今正月の準備に忙しからん。
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※ ○○○○と郷思はする壕の雨
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敵の第一線警備交代せるものか、その服装、行動、今迄と異なり一般に厳にアウステン山に対し斥候の出没頻々たり。
今朝より小銃声該方面相当聞ゆ。
迫撃砲射撃緩慢なり。
煙草愈々絶望。
前田大尉気力消沈遂に後方兵站病院に後送せしむ。
   病みて逝くつわものあわれ
          親いかに
今日は思ひ沈み勝なり。 咄々!!
純真無※推?、決死死守、不死敢闘、盡忠報国 
ガダルカナル Guadalcanal


今もガ島沖で眠る駆逐艦 綾波
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この日の西山日誌に記述される月明のための揚陸不可・・・
この時期より月明の関係で駆逐艦のネズミ輸送から潜水艦のモグラ輸送へと切り替えられる。
揚陸される糧秣は激減し、日々の糧秣に苦心する日本軍兵站に備蓄は殆どなく、ガ島が餓島と呼ばれる深刻な期間へと推移する。
歩16の長谷川さま曰く
「歯と顎の丈夫な者だけが生き残った」
「木の根・木の皮を食べることが出来た者だけが・・・」

この日の西山日誌からは事態の深刻さと大隊長の苦悩が痛いほど読み取れる。

※ここまで西山日誌と同時進行で歩16小川陣地の亀岡中尉、歩228見晴台の若林中尉、ギフ高地の日誌・記録を併記してきました。
一日の解読量が増えて参りまして自己処理能力を超過して参りました。
本日よりそれぞれ日別個別記事として公開して行きますm(_ _)m



つづく

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歩兵第十六連隊 連隊本部 最後の人事係 准尉  長谷川榮作さまのホームページ
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冥府の戦友(とも)と語る
お立ち寄り戴けましたら幸いです。



新発田歩兵第十六連隊の兄弟部隊である高田歩兵第三十連隊の従軍記録等を公開されているウェブサイト

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石坂准尉の八年戦争さま
と相互リンクさせて戴きました。



平成24年9月8日 日本青年遺骨収集団さま主催による ガダルカナル島「丸山道」自主派遣隊 の皆様がガ島御遺骨収集をされ7柱の御遺骨をお迎えされたそうです。
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○原発関連情報○

独逸天気予報より →  放射能予報

文科省発表 → 全国放射能濃度一覧

武田邦彦教授の → ブログ




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