ガダルカナル戦書籍一覧


**************************************************************************

2月6日にソロモン諸島で発生した地震と津波は深刻な被害をもたらしております。
日本・ソロモン友好協会さんでは被害状況の新着情報とともに義捐金を募集されております。
大戦中戦場となりながらもソロモン諸島は大の親日国です。
ご協力のほど宜しくお願い申し上げますm(_ _)m


↓ガ島中央戦跡要図


ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal

西山日誌23 より続いております。



第38師団歩兵第228連隊 
第三大隊長 陸軍少佐 西山 遼 氏の日誌


十二月四日 金 晴後雨  ガ島上陸30日目

恒例の砲撃相変わらず朝より来る。
午後又々雨、昨日壕の改修を実施し雨漏りは無事。
第一線持久戦闘要領を会得し損害大変激減す。
後一ヶ月の持久。
糧秣三日揚陸に成功二日分補給さるる由。
然れども常に通報のみにて実物の補給中々捗らず。





ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal


*************************************************************************


同日、海岸線小川陣地を守る歩兵第十六連隊
第三機関銃中隊長亀岡隆夫中尉の日誌 ガ島上陸52日目

四日、軍人勅諭下賜記念日なり。
各分隊陣地を廻り、分隊毎に奉唱し愈々必勝の信念を確固ならしむ。

大隊長訓示を各分隊を廻り徹底せしむ。
中隊全員異状なし。本日は敵砲撃比較的少し。
昨日快癒せりと思いし予の熱病、昨夜又発生し頭痛甚し。
原因は寝不足と便秘と体の不潔と運動の不足と空気の流通悪き壕生活の為と、給養の不足と暑気のためなるべし。

本日も待ちに待ちたる友軍機飛来せず。
昨夜遅く宮下兵長以下三名をもって椰子の実を収拾のため派遣す。
本日、丸山師団長閣下より、陣中慰問品として二人で一個の割に椰子の実を頂戴す。
新鮮なる椰子水、甘きことこの上なし。
兵長、小林助一(元分隊長)中隊復帰せるにより第三分隊長を命ず。




同日、見晴台を守る歩兵第二二八連隊
第十中隊長若林東一中尉の日誌 ガ島上陸30日目

昨夜堺台方向に猛烈数千発の艦砲射撃ありたり。
友軍の損傷なきを念ず。
一昨日来のマラリア熱未だ去らず気分爽快を欠く。
昨日左支点を第三小隊と交代完了す。
交代完了時左支点前面に斥候来りて、漠然前面に現出せるを以って中野中尉は素早く包囲なせるも逸早く遁走せり。
惜しきことをなしたり。
本日天気晴朗なり。

伝令長伊藤上等兵は身体不具合なるを以って堀田兵長と交代せしめたり。
情報によればイサベル島に構築中の我が飛行場未だ敵に発見せられず。
工事進捗中にして本月十五日頃完成の見込みなりと。
又昨三日夜タサファロングに駆逐艦五隻を以って弾薬、糧秣を無事揚陸せりと。
此の情報の兵を励ますこと大なり。




同日、ギフ高地の稲垣大隊記述なし。


父のガダルカナル戦争日誌より
同日堺台第一拠点、歩兵第228連隊第一大隊
第三中隊 第三小隊 第四分隊(擲弾筒) 重野一等兵の日誌


堺台第一拠点に進出いたして十六日目、異様な土の匂いがプンと鼻をついてとても居心地が悪い。
壕に隠れ、敵に察知されないように潜んでいるかのようだ。
撃って出ようともせず、弾丸を打つなという小隊長命令かのように敵接近に対して銃撃による応戦もせず、死の沈黙かな、作戦上の為かな。
これが戦争かと不思議でならない。



続く重野氏の記述からは、歩16の亀岡中隊長のように指揮官が各分隊を見廻り励ますようなことは重野氏の分隊には無かったようである。
それどころか隣の小隊の前面に敵が現れても重野氏の分隊では何の指示も命令も無く待機すらしていないとボヤいている。
指揮を取る人間によって兵は強兵にも弱兵にもなるとある書で拝読した事があるが重野氏の記述を拝読すると大きく頷ける。

亀岡・若林両中隊長が揃って発熱で苦しんでいる。
長引く壕生活の不快さも若林・重野両氏の記述から読み取れる。
あらためてあの気候の中での穴倉生活を想像すると言葉では表しきれないほどの悲惨な生活だったのだろう。


映画シンレッドラインより見晴台付近に進出する米軍シーン
ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal


現在、稲垣大隊の布陣していたギフ高地より見晴台方面
ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal

位置を書き入れてみると・・・
日本軍の将兵は草地の丘陵にはおらず周辺のジャングルに潜んでいたと想像されます。
ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal
自分の撮影した画像はスコールに当たり滅失してしまったので豪州の友人が撮影した画像をお借りしました。





つづく


**************************************************************************


歩兵第十六連隊 連隊本部 最後の人事係 准尉  長谷川榮作さまのホームページ
ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal
冥府の戦友(とも)と語る
お立ち寄り戴けましたら幸いです。



新発田歩兵第十六連隊の兄弟部隊である高田歩兵第三十連隊の従軍記録等を公開されているウェブサイト

ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal
石坂准尉の八年戦争さま
と相互リンクさせて戴きました。



平成24年9月8日 日本青年遺骨収集団さま主催による ガダルカナル島「丸山道」自主派遣隊 の皆様がガ島御遺骨収集をされ7柱の御遺骨をお迎えされたそうです。
ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal





○原発関連情報○

独逸天気予報より →  放射能予報

文科省発表 → 全国放射能濃度一覧

武田邦彦教授の → ブログ




にほんブログ村 歴史ブログ 戦史(古今東西)へ
にほんブログ村

にほんブログ村 歴史ブログ 近代 明治・大正・戦前へ
にほんブログ村