派手で高いテンション・・ヴェルデのシャンボール・ミュジニー1級 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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オーレリアン・ヴェルデ シャンボール・ミュジニー 1er. レ・シャルム 2004
購入日    2006年10月
開栓日    2013年6月17日
購入先    Alcoholic Armadillo
インポーター ラシーヌ
購入価格   9000円

4月に開けた同じ造り手のニュイ・サン・ジョルジュ 1er. ラ・リシュモン 2004が、
近年まれに見るコスパ最悪のワインだったので、これも期待せずに開けた。

ところがこれは先般のニュイ・サン・ジョルジュとはまるで異なったワインであった。
シャンボール・ミュジニーらしく日陰で上品な感じはあるのだが、
妙に液体が外に向かって膨らんでいる。

元気ビンビンで、なぜこんなにテンションが高いのか、とちょっと呆れたりする。
第1印象はとても印象的なのだが、不思議なことに大人しくて自然な香りではなく、
少し化学調味料でも混ぜたかのような、不自然さがわずかに付きまとう。

2日目までは、1級らしく底力があると肯定的に感じていたが、
3日目には香りの不自然さが鼻について、やっぱり人工的な香りではなかったかと
ちょっと首をかしげてしまった。

同じ2004の1級でも、ニュイ・サン・ジョルジュとシャンボール・ミュジニーで
こうまで特徴が異なるとは、不自然に感じる。
ボトル差の問題で片付くレベルを逸脱していると思うのだが、どうだろうか。

グロフィエの真面目な仕事ぶりを知ると、この価格でも安いとは感じない。
1本だけしか買わなくて良かった、とやはり思った。

今ちょっと調べてみたら、2009のオート・コート・ド・ニュイが2790円で出ている。
2004は4000円もしたから、ずいぶんリーゾナブルな価格になったものである。
この価格だったら、ミシェル・グロやレシュノーとも肩を並べているし、
2004は好印象だったから、試してみてもいいかも知れない。

しかし難しいなあ、ブルゴーニュのワインは。
安定して毎年コンスタントにワインをリリースし続けることの困難さがあり、
欲に目の眩んだ商売人がその造り手を取り囲み、
日本のインポーターも小売店も消費者も、右往左往さされているように感じる。

これからますますブルゴーニュは、金持ちの道楽と化していくことだろう。