新型インフルエンザの怪 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

わたしの仕事場は、まさに新型インフルエンザの蔓延地域のまっただ中にあり、
医者が3人寄れば新型インフルエンザの話になる。
大阪府下で初の感染患者を発見したのは、わたしとごく親しい近隣の内科医である。
昨日所用があってその診療所を訪問したが、その先生は昨日開かれた
大阪府の公的な対策会議に招集されて、出て行かれるところであった。

非常に奇妙なのは、大阪と兵庫以外でまだ感染確定者が出ていないことである。
これは、明らかに変だ。

以下は、ブルゴーニュワインで酩酊状態の酔っぱらいが、何の根拠もなく憶測で書いている
ことなので、証拠も何もないことを先にお断りしておく。

すでにかなり前から、新型インフルエンザはわが国に上陸している、とわたしは確信する。
その根拠は以下である。

1)新型インフルエンザと、従来からの季節性インフルエンザとは、症状から鑑別できない。
2)新型インフルエンザと確診されて、報道上の数字にカウントされるには、
  患者検体をPCRにかけて、遺伝子診断する必要がある。
3)一般医にインフルエンザを疑う患者が訪れた場合、簡易キットでA型かB型かを判定し、
  結果に応じてタミフル投与などの治療をするだけだから、
  最初に患者を診た医師が、季節性ではなくて新型だと疑わない限り、新型と診断されることはない。
4)現在大阪でPCRができるのは、大阪府立公衆衛生研究所のみであり、検査には時間がかかる
  (ようにわざとしている)。
5)以上から、たまたま神戸と大阪のわたしの知り合いの医師が、
  優れた臨床医としての勘と経験から新型を疑って、PCRを依頼していなければ、
  未だにわが国では新型インフルエンザが明るみに出ていなかった可能性がある。

実際に、大阪で最初の患者を出した関西大倉高校では、4月以来すでに150人規模での
発熱患者がいたらしい。
この学校は山の上にあるので、生徒の7割が片道20分のスクールバスで通学している。
従って、バス内で感染が広がった可能性がある。

すでにその多くは軽快してしまっているので、今さら新型かどうか分からないが、
ほとんど新型インフルエンザであったと考える方が自然ではないか。

ならば、新型インフルエンザはすでに1ヶ月以上前から日本に上陸していたということになり、
流行時期が季節性インフルエンザと重複していたから、気付かれなかったとしても不思議ではない。

実際にわたしが校医をしている小学校でも、3月いっぱいまで学級閉鎖が続いていたし、
他の校医に聞くと、4月までインフルエンザを引きずっていた小学校も多い。
もちろん、PCR検査などされていないので分からないが、どこまでが季節性だったか不明だ。

そこで、どう考えても奇妙なのは、兵庫と大阪以外でまだ1人も確定患者が出ていないことである。
関東ですでに相当数の患者が出ていても当然だと思われるのに、これは何故か。

これまで海外渡航歴のある患者のPCRを優先していたため、国内患者にPCRが行われていない。
この方針が転換されたのは、5月18日、つまり昨日だそうだ。
これでは、絶対に確定患者など出てくるはずがない。

空港での検疫に全力投入しているふりをして、わざと蔓延期になるのを待っていた、
と考えるのは穿ちすぎだろうか。

東京都のHPによると、新型インフルエンザを疑ってPCRで検査する基準として、
一施設で38℃以上の熱発患者が3人以上同時に出た場合、となっているらしい。
つまり、わざと新型とは診断されにくい条件を付けているのである。
ここに意図が見えると感じるのは、わたしだけだろうか。

首都圏で新型インフルエンザが出た場合、外出の自粛やイベントの中止などが相次ぎ、
デパートなどの客が激減し、深刻な経済問題をもたらすだろう。
せっかく定額給付金をばら撒いて景気浮揚を謀ったというのに、これでは水の泡だ。

運良く兵庫と大阪で先に見つかったのをいいことに、しばらく新型インフルエンザを関西限定に
しておいて、対策を練るモデルとし、国民に心理的免疫をつけることに利用しよう、
と誰かが考えたとしても、決して不思議ではない。

幸い新型インフルエンザは季節性インフルエンザと比較しても、症状は同程度で区別できないし、
今のところ死者が出る確率は低そうである。
もっと良いことに、インフルエンザの簡易診断キットは、在庫が枯渇しつつあり、
使用期限が切れそうなものが市場に少し残っているだけである。

つまり、発熱患者が普通の診療所に行っても、診断キットがなかったら、
インフルエンザかどうかすら診断できないのである。

関西の実情では、蔓延防止のため医療機関へ行く前に相談窓口に電話することになっているし、
病院は満床で対応できないから、結局自宅待機という方針になりつつある。
だったら、なおさらインフルエンザかどうか分からないし、まして新型かどうかも分からない。
分からないまま、正確な診断と公表は闇に葬ろう、というわけだ。

こういう方針を実際に考えて実行している人物が、ブレインとしてわが国の政府にいるとしたら、
わが国の政府もまだ捨てたものではないのかも知れない。

実際には関東でも新型インフルエンザはすでに蔓延しているのだが、
わざと明らかにしない方針となっている。
わたしにはそうとしか思えないが、その理由の1つには、
オリンピックの東京誘致への影響が考慮対象になっている可能性もある。

東京都内のある医科大学と、スポーツ交流戦を毎年行っている関西の医科大学がある。
そこの学生からの情報だが、ゴールデン・ウィークの交流戦の際、
東京の医大の学生に、大量にインフルエンザ患者がいて、選手不足で試合がいくつも
成立しなかったそうである。
繰り返すが、インフルエンザに罹っていた学生が多数いたのは「東京の」医大の方である。

5月の連休に、大学生が大量にインフルエンザにかかる、ということはかなり珍しい。
これを怪しいと思うのは、決して不自然ではないとわたしは思うのだが。

一昨日のニュースで、奈良県で1117人の発熱患者がいると報道された。
PCRなんて数時間もあればできるはずなのに、不思議なことに2日経った今日も
まだ続報が出ない。
先ほど報道ステーションで、明日には結果が出ると言っていたが、これも非常に不自然だ。

情報開示を調節して、大衆の行動をコントロールする意図があるのではないか。
兵庫、大阪に続いて、関東で確定患者を出すより、どちらかというと田舎の奈良の方が
全国的には波が立たない。
この際、関西の景気は二の次である。

テレビのニュースやワイドショーでも、関東になぜ新型インフルエンザ患者が出ないのか、
誰もコメントしようとしない。
これも、ものすごく不自然である。

ひょっとするとわが国は、他国の市民を拉致するような国よりも、
もっと報道規制が徹底している国家だったりして・・・