飲み頃・フレッシュ・・ローランのジュブレ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ドミニク・ローラン ジュブレ・シャンベルタン 2002
購入日    2005年4月
開栓日    2007年10月26日
購入先    キタザワ
インポーター 山信商事
購入価格   3510円

そろそろ平成20年度の医療費改定の内容が明らかになってきた。
財務省・厚労省は、未だに医師の収入は多いと指摘し、再診料などを削減する
方針だとのことだ。

一昨日、大阪市内の大企業系有名病院(と書けば分かる人には分かる)の
副院長と久々に話す機会があった。
30代後半の脂の乗りきった医師が、どんどん病院を去っていくため、
人材の確保が大変だという。

すでに逃散済みのわたしは
「ハイリスク・ローリターンでは誰も働く気にはなりませんよ」
と言ってしまっていやな顔をされたが、これが現実だ。

先進国中最低の給与で働いている日本の勤務医の収入をこれ以上下げろ、
というならどんどん勤務医はいなくなる。
例外の1例は、金持ち患者を抱え込んでお布施で生計を立てている、
ブランド民間系病院(含大学)の上層部の勤務医くらいだろう。
そういう1部の広告塔のような医師を見て、医師の待遇が良いと思う人が多いようだが、
マスコミやお上のプロパガンダ成果が功を奏していると言うべきだろう。

勤務医ばかりではない。
開業医の報酬を削減すれば、これからは「倒産」または「逃散」する開業医も
間違いなく出てくるだろう。

医療は、警察や消防と同じく社会のインフラである。
医療費を上げなければ何も解決しない。


という暗い話題ばかりの毎日だが、粛々とワインのボトルは開く。
繊細なブルゴーニュ飲みにはあまり受けない造り手ではないか、と最近少し思っている
ローランさんの、02村名である。

新樽を使うことで有名だが、それほど樽香が前に出ているわけではなく、
第1印象ではフレッシュな果実味が印象的である。
10本のブルゴーニュを開けたとして、「今が飲み頃だなあ」とひしひし感じる
ものは1~2本しかないが、こういうワインに当たるとプチ幸せになる。

しかしそのフレッシュさも1日限定で、2日目にはすでにフルーツも崩れ、
スが入っているのが分かる。
村名レベルのワインだし、そこらは致し方ないか、と思う。
新興のネゴシアンだが安定感もあり、ボトルごとの状態が違うから不安だ、
ということもない。

価格も決して高くはなく、うるさいことを言わなければデイリーワインとして
贅沢な部類に入る。
無難なチョイスと言えば造り手に失礼かも知れないが、突然高いパーカー・ポイントを
付けられて暴騰する、ということもなさそうだ。
2005も、買おうかな・・・