また弘屋 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

最近バブリーな宴会が続いているので、更新が追いつかない。
昨日久しぶりに六覚燈に行ったら、ソムリエの中山さんからも、
「お忙しそうで、追いついていませんね」
と指摘されてしまった。
2~3週間以内にプレゼンを2つ予定しており、確かに忙しいのだが、その割には
毎日のように飲み歩いている。

明日は医師会の総会で、リーガロイヤルホテルでのフルコースの予定。
間違いなくクソまずいワインしか出てこないから、ビールと水割りとウーロン茶で
フルコースを食す、というサイコーにビンボーくさい食事をすることになる。
このフルコースがイモの裏ごしまみれで、想像するだけで気が重くなる。
おにぎりでも持ち込んでやろうかな。

昨日は言わずと知れた「六覚燈」
一昨日は、江坂と関大前の間にある割烹「柏屋嘉翆庵」
ワインは飲まなかったので、デジカメの写真もなし。
30年以上続いた店だそうだが、どうしてこんなところにレベルの高い料亭があるの?
親しいクルマ大好きの先生が、1200万円で購入した中古のフェラーリ・マラネロを
3ヶ月で全損して廃車にした、という大胆な話を聞く。

先週金曜日は西宮の「小田切ステーキハウス」・・・ここではドンペリの98と99。
99の方が微妙に美味しかった。
その前日の12日は「弘屋」(この下の記事)
その前日は医師会学術委員会で弁当(酒なし)。

その前日は法善寺横町の「えび家」
先日書いた、大阪5大学の医局長を集めての宴会、じゃなくて宴会みたいな会議。
その3日前の土曜日(7日)は職員の懇親会で曾根崎の「鉄板焼ロア」
その前々日は先日アップしたポンテベッキオである。
これで脂肪肝にならない方がおかしい。

昨夜のことも書きたいのだが、まだ先週の弘屋のワインがアップできていない。
この夜もおっさん5人で盛り上がったが、ようやく記載する時間ができた。


ジョセフ・ペリエ キュヴェ・ロワイヤル ブリュット・ミレジメ 1996
飲んだ日   2007年7月12日
インポーター アルカン

ピノ・ノワール(43%) ピノ・ムニエ(8%) シャルドネ(49%)なのだそうで、
市場では7000円くらいで手に入る。
自社畑で25%のブドウを生産し、年産75万本とあるから、けっこうな規模の
メゾンのようである。

例によってドライで、泡は非常に細かくて繊細であった。
暑かった1日の夕方にふさわしいシャンパーニュだったが、1週間経つと
細かい印象は飛んでしまった。
わたしは赤に比べると泡と白にはあまり思い入れがない、ということなのかも知れない。



先付けの芽生姜の酢漬け
ふむ、何と言って良いのやら・・


生ハムと、今回はメロンでした。


マルク・クレイデンワイス アルザス クリット ピノ・ブラン 1998
飲んだ日   2007年7月12日
インポーター ボニリ・ジャパン

98という10年近く前のワインであることを感じさせない、さっぱりしたもの。
実はこの日のワインで、今思い起こして最も印象に残っていないのがこれ。
菅沼さんの組み立てで、これを泡の次に持ってくるのがよく分かる。
ネット価格はたったの2000円ちょい。
まさに料理人が自分の腕を引き立てるための食中酒で、きっと達人georges御大をも
納得させるチョイスであったと言える。


ホワイトアスパラの冷製ポタージュ、キャビアと温度玉子添え
前回と同一メニューだが、これは何度食べても美味しい。


白子のパイ皮包みとサマートュリフ


ヴァンサン・デュルイユ=ジャンティアル リュリー ブラン マズィエール 2004
飲んだ日   2007年7月12日
インポーター JSRトレーディング

2本目の白は若めのシャルドネで、けっこう力強くてコクがあるタイプであった。
アルザスの次にこれを持ってくるのは、定石通りの組み立てと言えるかも知れない。
リュリの村名ながらしっかりミネラルがあって、まだまだ荒削りなところもある。

当然まだ若いのだが、キリリと冷やすとしっかりと料理にも合う。
調べたらAlcoholic Armadilloで売っているではないか。
メリハリがはっきりした白が好きには、3700円なら間違いなくお買い得。


雲丹のパスタ


シャトー・ラヤス シャトー・ド・フォンサレット・コート・デュ・ローヌ 1976

これはけっこう有名な造り手らしい。
グルナッシュで造られているようだが、状態の良いさすがの古酒であった。
先日nackさんたちとここで出合った際にはブルゴーニュ古酒のオンパレードだったが、
これはローヌである。
しかしここまできれいに熟成すると、元のブドウ品種が何だったか、ということが
気にならなくなる。


ヒレ肉とフォアグラのステーキ


ブシャール・ペール・エ・フュス リシュブール 1972

前回造り手不詳のクロ・ド・ベズ72が大当たりだったので、2匹目のドジョウを狙って
同じ72の、何とリシュブールを開栓した。
これが今回の真打ちだったわけだが、結果は残念ながら造り手不詳ワインに
及ぶべくもなかった。

リシュブールの片鱗はうかがえたのだが、ニセモノではないとして、この年代のワインは
開けてみるまでどうなっているか分からない。
ご愛敬と言うには高すぎる代償かも知れないが、これもブルゴーニュの恐ろしさ。

料理人菅沼さん個人のファインプレーを楽しむ、という趣向の店であるが、
何とも贅沢な時間が流れたのであった。


おまけ:こんなワインもあったので、同じ面々で次回に、ということとした。
外れていないことを祈る。