さらりとした酸っぱいブドウ酒 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


プリューレ・ロック ブルゴーニュ・ルージュ 2002
購入日    2005年4月
開栓日    2006年4月30日
購入先    まるどら
インポーター 銀河高原ビール(INA)
購入価格   2709円(税込)

自然派の造り手では超有名なプリューレ・ロックであるが、どうもこのブルゴーニュ・ルージュ
というのは珍しいようだ。
というか、毎年は造られていないと思われる。

昨日のブログでooisotaroさんがレポートされている、優心美酒SHIMURAのHPによると、
ニュイの畑の格落ちのブドウで造られたものらしい。

すなわち、
ニュイ・サン・ジョルジュ クロ・デ・コルヴェ(単独所有で看板ワイン) 27,090円(2002)
ニュイ・サン・ジョルジュ 1erCru(クロ・デ・コルヴェの格落ちワイン) 7,329円(2003)
ニュイ・サン・ジョルジュ”1”(アン)(さらに格落ち)        3,465円(2003)
ブルゴーニュ・ルージュ (おそらくさらにその格落ち)         2,709円(2002)
となっている(価格はいずれも税込みで、優心美酒SHIMURAのもの)。

上記のワインは、ひょっとするとすべて同じ畑のブドウから造られている可能性があるのだが、
樹齢の違いや収穫時期などで10倍もの価格の開きがでるのは面白い。

この造り手には、ガメイが3分の1入ったブルゴーニュ・グランオルディネール ルージュ
というのもあり、これは毎年造られていて、2002は2,573円(税込)である。

ま、それはともかく、最近ようやくわたしもビオワインというものの特徴が分かってきた。
このワインなど典型的なものだろうが、香りをかぐだけで分かる。
そして一口含んだときの酸っぱさは、まるで梅干しのようである。

こんなワインのどこが美味しいんだ、と最初は思うのだが、そこは不思議なもので、
30分もしないうちに、酸味がいとおしくなる。
こちらが慣れるせいもあるのだろうが、ワインも明らかに変化してきている。

若いボルドーのカベルネや、メルローの濃い味わいがスタンダードと思っている
飲み手にはまったく受け入れられ難いワインだろう。
わたしは当然そうではないから、このワインは楽しめた。

パカレの2002は、すでにすいすいと飲める、とワインに超詳しい会計士の友人は言っていた。
彼の言う意味が、ようやく分かった気がする。
何の拘泥もなく、この自然派ワインは身体に入ってくるのだ。

グラスにある間に、もう少し飲み手に思索の機会を与えてもよさそうに思うのだが、
それはこのワインの意図するところではないのだろう。
もし毎日こんなビオワインしか飲めないとしたら、それはそれでストレスは溜まりそうな気はずる。

このワインの上にある同じニュイの畑のワインたちを開栓すれば、この印象も
変わってくるかも知れないが、酸味は心地よいとしても、いくら何でも甘みは足りないなあ。

妙に重心が高く、昨日のルーミエの対極を行くようなピノ・ノワールであった。