過ぎたピークを想う | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


グロ・フレール・エ・スール オート・コート・ド・ニュイ 1998
購入日    2005年12月
開栓日    2005年12月17日
購入先    割田屋
インポーター 土浦鈴木屋
購入価格   1990円

2001が飲み頃であった同じワインの1998である。
98という年は、ブルゴーニュにとってちょっと難しい年だったようで、
ワインの出来は造り手により相当ばらつきがあるという気がする。

さてこのグロ・フレールの最もベーシックなワイン、いまだにしっかりと力を保っているだろうか。

結果は残念。
酸味が勝っていて、2001で豊富にあったジュワッとした果実味はすでにない。

酸味の奥の香りの院では、
坊さんがワインの臨終を告げるべく、今や線香に火を灯そうとしているのが見える。

自宅に来たのは最近だが、保管には問題がなかったワインと考える。
個体差もあるかも知れないが、飲み頃は2年くらい前であった気がする。
今後置いておけば、古酒として第2の人生を歩んでいく可能性も否定できないが、
わたしはただの酢になってしまう可能性の方が高いと思う。

ヴィンテージも違うし個体差もあるから、これはわたしの勝手な占いくらいに思って頂きたいが、
2001の飲み頃が2005後半からであったことを考えると、
このワインの飲み頃は2002後半~2003末までだったと予想される。

なんだ、案外短いじゃないか。
グラン・クルとこのワインの最も大きな違いは、ピークの高さより持続時間の長さかも知れない。
クエン酸シルデナフィルの出番は、ないわな・・・