家庭科の話 | ぼちゃ工房

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広島→茨城に移住したゆるいオタク主婦のハンドメイドとつくばの街歩き記録

小学生の頃から家庭科が苦手、というよりはむしろ大が付くほど嫌いだった自分。


初めての調理実習の時も、先生が「これとこれとこれを家で準備して持ってこい」と散々言っていた(らしい)ものを全部忘れて参加する始末。

エプロンとか三角帽とかその類だったかな?

呆れた先生が自宅に電話して母がものすごい勢いで持ってきてくれました……帰宅後こってりこってり絞られたのもまた昔の思い出。


調理実習では包丁触ると柄が抜けたり、自分の指を切ったり、皮むき器もまともに使えず野菜の皮じゃなくて自分の皮を削いだりとか。

書いてて痛くなってきた。


調理でこれですから裁縫はというともっとひどい。

なみぬい?直線縫い?雑巾作る?どうやって?返し縫い?ナニソレ?なレベル。

ミシンなんかもう況やうんたらかんたら……

学校に2台しかないロックミシンのうち1台を私の操作ミスで壊したのもまたいい思い出。

また書いてて胸が痛くなってきた。


それはもう家庭科の先生から毎回怒られてました。

で、担任→うちの母に伝わる、と。


母はもうあきれ返って、それでも必死で私に家庭科の技術を身につけさせようと必死でした。


生まれ育ったところが田舎だったゆえか、家庭科の授業の6割は男女別になってて、

男子→木工や野外での実習(?)、女子→料理や裁縫、掃除の仕方などの授業、みたいな。

それがものすごーーーーく嫌で、なんで女子は工作とかのこぎりとか使わせてくれないんだ!とか、

料理や裁縫や掃除は女子だけやれたって意味ないじゃん!とか、

女に家庭科を押し付けるな!男女平等じゃん!と、同意見の級友たちと屁理屈こねまくってた困った小学生。


何か、家庭や社会における性差に早い段階から過敏だったんでしょうかね、

今思うと若干黒歴史っぽい屁理屈っぷりですが(^_^;)


「女の子だから料理手伝いなさい」とか、

「女の子だから洗濯物手伝いなさい」とか、

「お客様にお茶をお出ししなさい、宴会や冠婚葬祭の時はお給仕しなさい」とか、

親戚中に言いつけられて育てられたものの、事あるごとに反発して逃げまくってました。


裁縫に関しても母が何度も練習用の布を出してきて縫う練習をさせられるも、

「女らしさ」を求められる技術というだけで反発しまくって、針を自分の指にわざと刺して逃げること数回。

酷い時は爪の間に針をさして「これでピアノもお裁縫もやらなくて済むぜワッハッハ!」と勝ち誇ってた、ある意味で痛すぎる子供でした。

書いてきて頭も胸も痛くなってきた。


おかげで結婚した現在、裁縫は今でもひどいものです。ボタンはつけられるけど、

裾上げとかは出来ないし(お店のサービスの方がよっぽどきれいだからいいのさ)、

夫の枕カバーを直線縫いだけで作った時も


「とても味のある縫い目だね……(´∀`;)」


(必死で褒めようとしていた)


そんな感じでした。


小学校の家庭科の項目に◎がついたことはなく、○の回数よりも△の方が圧倒的に多かったり、

中学校の家庭科の数字は2か3、

高校の家庭科も10段階で3か4……


「あなた将来1人暮らし出来ないし結婚できないわよ!」と先生に散々言われましたが、

結婚は出来たし何とか家事は出来る。

人間、必要に追われればなんとかなるもんだ(安直)


結婚が決まった時、夫と共通の友人は口をそろえてこう言いました。


「どうか食べられる料理を作ってあげて・・・」


あたしゃマッドサイエンティストか。


こんな感じで家庭科嫌いが酷かったのですが、何故か編み物だけは全く抵抗がなく、

小5の時に母が持っていたかぎ針とモチーフ編みの本に興味を示した私に対して、

母はそれはもう快く、本と針をくれました。3号と5号のチューリップの両かぎ針。

本は70年代に買ったものだそうで、ページがところどころ取れていたりとぼろかったですが、

その本に載っていたモチーフを全部編めるようになったらすごいよ、と母に言われて必死で覚えました。

で、1年かけて全部編んだら、今度は棒針やってごらん、と言われ、

ヴォーグ者の棒針編みの基礎本と5号棒針を買って貰っていざ練習。

最初は表目がひたすらねじれ目になってしまったり、裏目が上手く編めなかったりと苦戦しましたが、

お陰様で現在も両方何とか出来てます。

もしあの時編み物にすら触れてなかったら、本当に手芸店には縁のない生活をしていただろう(´∀`;)



で、大人になって知った事は、母は棒針は全くできないがかぎ針はかなりの腕があり、

自宅にあったレース編みの花瓶の下に敷いてあるもの(ドイリー?)や、

テーブルカバーはすべて母が編んだものだということ。

てっきり市販のものだと思っていたのでかなり驚きました。

レース編みもやってみたら、と母にすすめられましたが、針の細さと編み図の細かさに既に心が折れているので、手を付けるのはもう少し先かもしれません。

母曰く、「年を取るとレース編みがしんどくなるから今からやっときな」だそうですが……

母に教われるうちに教わっておこうかな。


ちなみにこんな学生時代を過ごしていたゆえか、編み物”は”出来るとカミングアウトすると、

大抵の方にものすごく驚かれます。

それでもまだまだ腕は初心者レベルだし、ようやく輪針と模様編みとウェア作りに挑戦し始めたレベルなので、これからももくもくと腕を磨きたいと思います。


そんな編み物しか出来ない人間なので、洋裁やビーズ、あとは料理が出来る方は本当に尊敬します。

ミシン使うとかもう雲の上だよ。