サウンドプロデューサーであるロニーさんは、とても厳しい。
レコーディング3日目は、私に対するロニーさんからのディレクションが入ります。
ジャズは深い・・。何度同じ曲を歌っても、完成するということはない。
ベーシックな所で躓くと、すぐに出来るようにはなかなかならない。
でも、ダメ出しは一切無い。あくまでも、より良くするための作業で常に前を向いている。
チャンスは、1回、2回。
とても辛かった。
というのが本音で、1回でどうして出来ない。。と頭を悩ませ、自分に足りない事が沢山ある事が恥ずかしく、段々追い込まれて行きました。
冷静に後で考えると、要求されているのはグラミー獲得のアーティストにアドバイスをしている人なので、それなりの出来を求められるのは当たり前。後から本当に勉強になった事がよく分かりました。
ロニーさんは言いました。
「10年前よりも、もっと厳しい事を言っている。」
私も最後までがんばった。
予定の時間をオーバーして、やっと終わる時間になった時には、私はエネルギーを使い切ってフラフラでした。(人には気が付かれないように。顔で笑って心で泣いて、という状況です。)
でも、みんなが分かってくれていて、トニーさんは終始明るく、小田桐くんはそばで励ましてくれ、ロニーさんはよく頑張った、という感じでハグしてくれました。
で、そこまではいいのですが
いきなり何をされるのかと思いきや、”高い高ーい”までされて、みんなに爆笑された私でした。
・・・・・・。
ロニーさんは、とても優しい人です。笑
そしてこの作業は、アルバムのクオリティを格段に上げてくれていました。
世界のトップ。
揺るぎがない。だからこそ、研ぎ澄まされている。
ずーーっと上だけど、そこを見つめて頑張りたいと心から思いました。