早速、家に戻る為の準備に取り掛かる

千里が、なるべく苦痛を感じないでいられる為には……

『ドリニカム』を使用して意識を落とす…

菜花先生から、その使用を言われた時、
正直抵抗があった…

眠くなる薬を入れてしまったら…
千里と会話する事が出来ない…

それに…千里自身も「眠いのイヤ」
…と何度も言っていた…

私としては、医療用麻薬の量を増やして
それで対応して上げたい…


でも、ドリニカムを使用しなければ
もはや耐えられる状態ではない

そう説明を受けた。

ドリニカムは、PCAの機械(器械?)を使って医療用麻薬と一緒に流す。


そして千里に、その時が来てしまった場合の対応の仕方も
念入りに説明を受けた。


もし、千里が病院に戻りたくなってしまったら、何時でも戻って構わないと…
部屋もそのままにしていると


菜花先生との打ち合わせが終わり、
パパは、家まで車を取りに戻った


部屋に戻ると…


私より先に、菜花先生が、千里に
「家に帰っていいよ」

と言いに来てくれていたみたい

のどかが

「ねぇ、ちゃんね…家に帰るのコワイって言ってるよ(¬з¬)」


…(゜Q゜)マジ?
いまさら?



…いやきっと

家に帰るのも…
病院から家に帰れなくなるのも…

こわいんだ…

もしかしたら…しんでしまうかもしれない…
それが、こわいんだ



「息が楽になる薬を先生が今用意しているからさ…大丈夫だよ、大丈夫だからね」



大丈夫だから

それしか
言えない