先生からの話し


菜花先生:→「先ほど、サイト君から聞きました…
千里ちゃんが、外泊を強く願っているんですね
…千里ちゃんが今までに、そこまで強く自分のお願いを私達(スタッフ)に言った事って……ないですよね…

お母さんには、色々言ってても…私達には…有りません

その千里ちゃんが、そこまで強く頼むって…

…千里ちゃん、お母さんにもお願いしてくれる様に頼んだみたいですね…
サイト君が言っていたんですが…
お母さんが、無理な様な事言ったら
…千里ちゃんは、そのまま黙ってしまったって………

千里ちゃんは…お母さんが『いいよ』って言ってくれたら…
外泊出来るって、思っていたんでしょう

…お母さんが、良かったらなんですけど……
お母さん、お父さん、千里ちゃんを家に帰してあげたいんですけど……

…こうゆう事って、誰にでも提案出来る事じゃないんです。

千里ちゃんの家族だから…
お母さんとお父さんとのどかちゃんだから…出来る提案なんです。
私が、全面的にバックアップします。
…どうでしょうか」



それは… 家で看とる(みとる)と言う事だ



私は、思っていた
金沢で看とりの本を手にした時…
もし、その時が来るなら…


大好きな家族に、囲まれて
最期の時間を
その時まで
大好きな我が家で
…過ごしたいと

プーもタラも…
みんな一緒に…
大切に過ごしたいと…


本を読んだ時は、罪悪感でいっぱいになった…

そんな事を、考える自分は、なんて失礼なんだろう
看とりの事なんて、考えちゃいけないと…
必死に治療をしている娘になんて失礼な事だ…

そう感じていた
あの時は…


…でも、今現実に考える時が来た。

『看とる』と言う事


私は、菜花先生に
こう答えていた

「家に戻ります。」






2010.10.28