想像してください。

一人の子供が何も無い部屋にいます。

食事は小窓から出てくる。
誰とも会わず、話さず、人を見たことがない子供でした。

その子が成長し大人の年齢になった時、その人は突然外の世界に出されました。
その人は何も出来ないまま立ちすくんでいるだけです。
自分の回りにいる人がなんだかわからないのです。
回りの人と自分が同じ人だということを理解出来ないのです。

その人は人といえるでしょうか?
過去の記憶も無く、周囲の状況も彼に関心を持たず、未来があるかもわからない。

人が人としていられるのは過去の記憶、周囲の状況、未来へのささやか希望、
人は一人では人として生きられない。
人は人であるためには周囲の人の中で自己を確立しないと人といえない。