三国志魂 上/荒川弘/杜康潤 | 読んだり観たり聴いたりしたもの

三国志魂 上/荒川弘/杜康潤

最近我が家でブームの三国志。

何気なく読んだ、三国志マニアのトツゲキ本が面白かったので、著者の関連本を辿る。

 

と言うわけで、本書は上記の著者の別の本などにもちょろちょろと登場する、荒川弘との共著。どうやら二人は昔から歴史雑誌を通じて三国志マニア友達になった間柄のようだ。

 

内容は、羅貫中の演義全120回を全て読み返してマニア二人が駄弁る、というもの。1回分を見開きに、片ページにあらすじと飲み屋談義的なダベリ、そしてもう半分が荒川の4コマ2本というのがベース。章の幕間に豆知識ページも入る。

基本、登場人物や粗筋・ストーリーはほぼ押さえている、という人向けであり、この本でストーリーを知ろうとするのはあまりお薦めしない。コミックスで言うなら、本編では無くファンブックだろう。

 

ファンと言ってもいろいろなタイプがある訳で。本書は、かなりパロ色が強く、軽妙おちゃらけ路線となっているので、三国志ファンには少なからずいると思われる、そうした軽薄路線が苦手な人には向かないだろう。一方で、三国志の英雄達を肴に、まるでプロ野球の選手談義やアイドル談義のようにワイワイとした与太話を楽しみたい向きには大変お薦めだ。

ただし、荒川の四コマは若干個性出し過ぎの斜め上感が強いので、半分は杜康に描かせたらバランス取れて良かったのでは、と思う。個人的にはあまり面白く無かった。

見た目は薄いが、小さな字で書かれた粗筋や欄外枠外の囲みなども多く、きっちり読もうと思うとかなりのボリュームだ。

 

続いて下巻を読もうと思う。

 

荒川弘/杜康潤
三国志魂 上