私は父に手を引かれバージンロードを歩いている。
父と手を繋ぐのはどれくらいぶりだろうと考えながら
慣れないドレスの裾を踏まないように
そろそろと歩く。


ベールが厚くて父の顔が見えない。
泣いていたりするのだろうか?


小さい頃は背が高くハンサムな父が自慢だった。
お父さんのお嫁さんになる、と
全国の娘達が言っていたセリフを
かつて私も言ったのだろう。

そんな事を考えていると
誰より先に泣きそうになる。


バージンロードは思ったよりも長いのだ。
父娘が別れの準備をする時間なのかもしれない。


その道の終わりには彼が待っている。
私の選んだ人。私を選んだ人。
そして父が託すと決めた人だ。


私は父の手を放し、
彼が私の手を取る。


美しい、
美しい時間。

何の問題も無い。


ただ


彼が誰なのか一向にわからない。


ベールが邪魔をして彼の首から上が見えないのだ。

そして悔しいほど心当たりが無い。


それでも儀式は進んでいく。
相手を知らないまま
誓います、を聞かされるスリル。


ちょっと待って!
ちょっと待って!
いやほんとマジありがたい話ですけど、
誰やねんお前誰やねん!?


しかしそこに救世主が登場。

後ろの大扉を開け放ち、
眩いばかりの陽光を背負って、
私の愛しい人は
映画の「卒業」よろしく叫んだ。


えーと、何だっけ?


「意義あり!」
でいいかな。よし。
何か違う気もするけどそこは経験値の低さ。


彼はただの赤い絨毯に変わった
バージンロードをものともせず
私のもとに駆け寄り、
私達はついに手を取り走り出した。


夢のような
夢のような時間。


ただ


彼が誰なのか一向にわからない。


背負った陽光が眩しすぎるのだ。

こちらも悔しいほど身に覚えが無い。
ちくしょう。


ちょっと待って!
ちょっと待って!
いや、ほんとマジありがたい話ですけど、
誰やねんお前誰やねん!?


そんな

(わかっただろうけど)
そんな夢を見た。


目覚めて思ったこと。
心底、心当たりが無いと言う自分に凹んだ。


そうそう夢と言えばね!

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長ぇ前置きですみません。
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今日のブログ、勢いで書いてしまいました。