どーも。

じつは・・・『シミズ』は、俺の旧姓です!(爆)

ちなみに、

親父は、イトーヨーカ堂・副会長と同じ名前です!(爆)




どうでもいいカミングアウトが終わったとこで・・・(笑)

2話目を、どうぞ(^o^)/






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1限目は、ボクの苦手な『算数』だった。
隣りのサヤマさんが、まだ教科書を持っていない
ボクに教科書を見せてくれた。
授業内容は、前の学校で習った所だったから、
なんとか頭がついていけた。
転校が多くて、そのたびに
学校ごとの授業の進行が早かったり遅かったりして、
ボクが習っていない部分もたまに出てくる。
そのせいもあって、ボクの成績はどの教科も
『中の下』のほうだ。




休み時間になると、毎回恒例の
『質問攻めコーナー』が、ボクの身に降りかかる。
この時、クラスの中でも好奇心旺盛の子、
世話好きの子が集まるから、
そこでだいたい明るい性格の子が誰なのか分かる。


「どこから来たの?」


「どこに住んでるの?」


から始まって、


「名前、本当に変わってるね!」


「誕生日は?」


「血液型は?」


「お父さんは何の仕事してるの?」


「好きな食べ物は? ニンジン食べれる?」


と、ドラマの殺人事件とかでよく見る
取調室にいるみたいに、根掘り葉掘り聞かれる。


「スラスラ解いてたね。前の学校で習ったの?」


サヤマさんが、聞いてきた。
授業中にボクを見ていたようだ。


「う、うん、ちょっとだけ・・・。」


ボクが答えていると、ボクの目の前の席の男子が


「んじゃ、頭いいの!?」


と、目を輝かせて聞いてきた。


「いや、ぜんぜん・・・。」


ボクが申し訳なさそうに答えたら、


「そうか、こりゃ逆転はきびしいなぁ。」


と残念そうな顔をしている。
ギャクテン?
なんの話だろう?
ボクが不思議そうな顔をしていたら、
隣りの班から寄ってきた女子が言った。


「カトウ君よりは頭良さそうだけどね。」


「あ、クラス委員のくせに、ひでぇこと言うな~。
キズついちゃうぞ、オレ。」


目の前の男子が冗談ぽくションボリした表情を
見せているのに、それを無視して、
その女子は自己紹介してきた。


「はじめまして、シミズ君。
ワタシはクラス委員のタナカショウコ。よろしくね。
分からないことがあったら、なんでも聞いてね。」


「あ、よろしくおねがいします。」


どこか大人のような顔をしている女子だ。
クラス委員って、クラスのリーダーみたいなものかな?
ボクは、すぐに頭の中で名前を繰り返す。
タナカさん、タナカさん・・・。
すかさず、目の前の男子が
さっきのお返しとばかりに


「気をつけろよ、ダイゴロウ!
こいつ、『マショーの女』だからな!」


と言った。マショー?


「あんたは余計なこと言わなくていいの!」


サヤマさんが、男子の頭をバシっと叩く。


オチつき大五郎え日記


周りの子たちが、ドっと笑った。
こういう『身内ネタ』みたいな笑い話って
誰も説明してくれないから、ボクは
いつもいっしょに笑えない。
だからと言って、わざわざ説明を求めることもしない。
どうせ、数ヶ月のことだからだ。


「おまえ、体育好きか?」


どこの班か分からない丸坊主の男子が
ブッキラボーに聞いてきた。


「いや、見た目どおり、運動オンチなんだ。」


「やっぱりかぁ~。」


初めから期待してなかったみたいだけど、
ボクの返答で、さらに落ち込む男子。
ボクが運動できないことが、そんなに
落ち込むことなんだろうか?
なんだか、このクラスは他人の成績をやたら気にしてくる。
どうせボクなんて数ヶ月しかいないんだし、
どうだっていいことじゃないだろうか?
まるで、ボクの成績が自分たちの成績に
関係しているかのような言い方だなぁ・・・。


「これは『特訓』が必要かもね。」


さっきまで優しそうな顔だったサヤマさんまで、
ちょっと怖い顔になって、そんなことを言い出した。
なんなんだろう、このクラス?
ただ単に、ボクが転校生だからって、
珍しさだけで質問しているわけじゃなさそうだ。


き~んこぉ~ん、か~んこぉ~ん・・・


予鈴とともに、クモの子を散らすように
みんな、ボクから去っていく。

あっという間に、休み時間は終わって2限目。
2限目は『国語』だった。
またサヤマさんに教科書を見せてもらう。
ボクは国語が好きなほうだ。
幸い、授業内容は、1限目の『算数』といっしょで
前の学校で習った所だった。




授業は淡々と進み、次の休み時間。
またボクの周りに人が集まった。
そして・・・
ようやく、ボクの疑問が解消されることになった。


「グラフ・・・ですか?」


「そう、このクラスでは班ごとの成績をグラフにして

教室のうしろに貼ってあるの。
小テストから、持ち物検査まで、
なんでも成績としてグラフにしてるの。」


説明してくれたのは、同じ班だという
コジマリカコさんが教えてくれた。
オカッパの髪型に、やや太めの体格の女子だ。
コジマさん、コジマさん・・・。
こんな学校というか、こんなクラスは初めてだ。
たしかに、教室の後ろに大きなグラフが貼ってあった。
えーと、6班は・・・。


「今、6班は、ちょうど真ん中って感じだけど、
今回はどの班も、みんな成績が同じくらいで、
何かちょっとでも勝ったり、ちょっとでも負けたら、
いつでも1位かビリになっちゃうのよ。」


コジマさんが熱く説明してくれたところへ、
隣りのサヤマさんも熱く語る。


「だから、シミズ君の成績が、
この班のウンメイにかかわってるのよ!」


・・・思いっきり、プレッシャーなんですけど。


「おまえ、今朝、ヤマグチ先生と
歩いてたよな?」


プレッシャーをかけられたところに、いきなり、

どこの班か分からない男子が話しかけてきた。
ヤマグチ先生?
あぁ、眼帯をしていた男の先生のことかな?


「う、うん。」


「残念だったなぁ。あの先生のクラスなら
班の競争がない自由なクラスだったのに。」


ちょっとイジワルそうな口調で
その男子は、すきっ歯を見せるようにニカっと笑った。
そうだったのか・・・
本当に、あの先生のクラスのほうがよかったなぁ。


「こら、ミツマサ! 余計なこと言うな!」


すかさずサヤマさんが、その男子に怒る。


「だって、本当のことじゃん。」


「そう言うけど、あんた、あの先生のバツ、
すっごくおそろしいの、知ってんでしょ。
宿題わすれた子は・・・。」


「あ~、筆で3分間、全身をくすぐられるんだろ?
たった3分! しかも、笑えるからいいじゃん!」


「たった3分て言うけど、あんなのくらったら
ジゴクよ、ジゴク! ワタシだったら泣いてあやまるわ。」


筆で3分・・・なんで、あの先生、『筆』なんだろ?


「あの先生・・・どうして筆持ってるの?
体育の先生じゃないの?」


ボクは疑問に思ってることを聞いてみた。


「ううん、あの先生は書道の先生なの。」


とサヤマさんが答えて、


「カイゾクの生き残りらしいぞ!」


と、その男子が言う。



オチつき大五郎え日記


「デタラメを教えるな、ミツマサ!」


すかさずサヤマさんの平手が飛ぶ。
それをサっとかわして、男子が逃げる。


「ウホホー、ボスゴリラが怒ったー!」


その男子を追いかけて、サヤマさんは教室を出て行った。
・・・眼帯してるからって、海賊ってことは無い気がした。


「かあちゃんを怒らせると怖いの分かってて
ミツマサもよくからかえるよなぁ。」


目の前の席の男子がそう言う。
名前は・・・えっと・・・。
そういえば、自己紹介してもらってない。
というか、『かあちゃん』て誰の?


「おまえ、身長いくつ?」


突然、横から他の班の男子が質問してきた。
見ると、ボクと同じくらいの背の子だ。


「えっと、たしか、ひゃくにじゅう・・・。」


ボクが最後まで言い切らないうちに、


「ウソだ! おまえ、120あるのかよ!」


と、その男子はガッカリしていた。
もしかして、身長まで、あのグラフになるのかな?


「残念だったな、ハジメ!
『クラスで一番チビの称号』は、ずっとお前のモノだ!」


目の前の席の男子がそう言って、周りのみんなが笑った。
ボクがもっと小さければ、
『一番チビ』と言われ、笑われるところだったみたいだ。
・・・前の学校では、チビってイジメられたなぁ。




++++++++++++++++++++++++++


つづく。





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「マショーって?」と「ことりーず」。


う~んと・・・やまぐちさんに聞いて(´▽`;)