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『三洋電機 井植敏の告白』の続編であり完結編である本著は
多くの企業にお勤めの方には
自分の身にいつ降りかかるかも分からない
決して他人事ではない内容なのではないかと感じた一冊です
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いくら終身雇用制度が終わりを告げたと世間で言われたって
大企業に勤めていれば、そう簡単には倒産することはないと思うわけで
決められたこと、決められたルールに沿って業務を進めていくことや
社内の政治的なこと、人事のことなど、重要視すべきでないところなんかに
意識がいきがちであり、出世レースを勝ち抜くことこそが仕事である
そんな錯覚に陥りやすいのも事実ではないかと感じます
私が新社会人のころには、金融不安が叫ばれていて
当時は山一証券や北海道拓殖銀行などの大手金融機関が
跡形もなく世の中から消え去り、当時の日本社会では
衝撃的なニュースとして取り上げられていました
記憶に新しいところでは、やっぱりリーマンショック
世界はつながっているということを再認識させられたという点でも
本当の意味での資本主義の恐ろしさを知ったような気もします
三洋電機、大手電機メーカーとして知れ渡っていた企業で
私もSANYO製品をたくさん使っていた記憶があります
まさに大企業だったのですが、いつしかパナソニックに
買収され、SANYOブランドは結果的に消滅してしまいました
企業買収というと、倒産しそうな企業に資本が新たに入るわけで
資金繰りが安泰になるようなイメージを持ったりして
でも、この手の買収の話は、かなりリアルに悲惨なものがあると
この本を読んで改めて感じざるを得ませんでした
10万人いた従業員、買収時には9000人だった
三洋電機の技術は、今でも至るところで活かされています
思いつくのは、電池でしょうか、電気自動車とかも注目されていますが
電池の技術は、今でも三洋電機が世界のトップだったように感じます
また、白物家電なんかもイメージがありますが、これは白物家電の
事業をハイアールが買収したため、アクアブランドなんかで
今では日本市場にもかなり浸透しているのではないかなぁ~と思うわけです
ただ、それらはすべて結果論なだけ
その過程において、様々なドラマがそこにあったということ
10万人の従業員がいたということは、
10万ストーリーそこにあったと
言うことを意味し、それが自分の意志に関係なく人生の選択を迫られる
いくら企業戦略とはいえ、この手の話はかなり非情なものがあると
言わざるを得ません
結果的にSANYOブランドは消滅しましたが、そこを守っていた従業員の
みなさんは、そんなことを最初っから了承していたわけがない
やっぱりブランドを守ろうとする人もいるし、待ったなしで改革をせまる
人もいるし、そこにはリストラなんかもあって、人員削減がかなり進められ
昨日の友は今日の敵状態
いきなりそこに壁ができて、いきなり気軽に話しができなくなった同志がいる
企業に依存する働き方に大いに警鐘を鳴らしてくれる内容で
働き方そのものを考えらせられるいいきっかけにもなりました
私自身もかつては大企業に勤めていました
今でもその会社がありますが、私が働いていた頃は業界のガリバー
今ではどこかの会社の子会社となってしまっている現実
その会社の方と今でも交流はありますが、同じ会社に勤めていたとしても
これだけ環境が変われば、同じ働き方というわけにもいかないでしょう
ぬるま湯の茹でカエル
その組織にどっぷり浸かっていると、いつしか大事なことを忘れ
ぬるま湯に浸かっていた方が心地がいいため、警鐘を鳴らされても
見向きもせず、最後には茹であがっちゃうという、そんなこと
どの会社でもあるんじゃないでしょうか
会社に依存しすぎず、社内社外に交流の場を設けることが
ひとつの作戦ではないかと思います
先日も、ある企業の役員の方にお話をお伺いしていたときに
その方は異業種交流会を朝からされているようでした
自分の会社だけの人脈で何かができる時代はとっくに終わった
ただ、そのことに気づいているサラリーマンは、まだまだ少ないと
そんな気がするのは私だけでしょうかねぇ~
自分の居場所は、自分でつくる
この居場所こそ、大事な要素になってくるのではないでしょうかね
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